2025/6/28 地理学野外実習D 佐々木コース 神奈川県藤沢市・江の島

地理学野外実習D佐々木コースに参加した学生は22名(男子17名,女子5名)です。大学院生2名も参加しました。片瀬江ノ島駅に集合し,江の島の地形を観察しました。


       
        参加者が小田急線片瀬江ノ島駅に集合しました。日射はとても強く,今日一日の実習の遂行が心配になるくらいです。熱中症を防ぐべく注意喚起をしました。 江の島に渡る前,海陸風のメカニズムについて説明しました。アメダス辻堂のデータによれば,この日は日の出から気温が上昇し8:10には29℃を超えましたが,直後に陸風から海風に転じ気温は28℃に下がりました。その後,気温は28~29℃で推移し真夏日になることはありませんでした。やはり海沿いは涼しい。
           
       
        片瀬海岸から江の島に架かる「江の島弁天橋」を渡っている途中,江の島を遠望して地形の概観を観察しました。 江の島に上陸し,参道を登ります。山に遮られて風が吹かず,さすがに暑いです。参加者が多いので,列が間延びしないよう,小山先生に補助をお願いし実習に参加してもらいました。
           
       
        江の島の海成段丘面の高位2面に載るローム層を観察しています。といっても,細い道沿いの露頭であり,実際に露頭を触ることはできません。ここでは三浦軽石層と東京軽石層がみられます。 江の島西側の波食棚に下り,地形の観察を行いました。波食棚は2段認められます。元禄の関東地震と大正の関東地震によって隆起・離水した波食棚であると考えられます。
           
       
        おのおの昼食をとり,江の島弁天橋に戻ってきました。この日は「大潮」で,潮位差は149cmありました。13時が干潮です。 最低潮位の時間を過ぎ潮位は上昇していきますが,それでも波食棚に波が被るまでにはまだまだたっぷり時間があります。これからマリーナ脇の波食棚に下りて地形の簡易測量を行います
           
       
        隆起波食棚の地形断面をハンドレベルとスタッフ,巻き尺を用いて簡易測量している様子です。複数段ある隆起波食棚の比高から関東地震による地盤の隆起量を推定しました。 実習を終えて記念写真の撮影です。体調をくずす人もなく,無事に終えることができました。