VOL.1-3 1999年09月
「沖縄のお墓」
(左から右へ 写真1、2)
写真1、2は、沖縄のお墓です。写真1は、亀甲墓(かめこうばか)とよばれる、「亀の甲羅」様の形状が特徴的です。亀甲墓は、16世紀頃中国南部から伝わったといわれています。正面からみた形状が母胎をあらわし、死んでふたたび胎内に戻ることを象徴しているといわれています。いっぽう、写真2は破風墓(はふばか)とよばれる家形の墓です。この二つのタイプの墓が、今日の沖縄では一般的なものです。もともと破風墓は、三角形の屋根を持ちますが、この破風墓は平らな屋根の上に日本風の家名を入れた石柱が載せてあり、近年石垣島を中心に作られはじめました。これらが共存するのも、石垣島の特徴です。
亀甲墓などの墓作りには、中国から伝わった伝統的な風水(ふうすい)の思想が、今日でも生かされています。
<1999年8月、石垣島白保にて長谷川均 撮影>