VOL.5-06 2003年06月
「ハンガリー東部 ベーケーシュチャバとその周辺地域」
※写真が多いので、電話回線での閲覧は時間がかかります。
2002年8月、5年ぶりにハンガリーを訪れた。今回の目的は、1989年変革後のハンガリーの農業の現状視察および資料収集であった。ブダペストにあるハンガリー科学アカデミー地域研究所で、農業・農村の調査をしているk.コバーチ女史に話を聞き、翌日から3泊4日でベーケーシュチャバを中心として東部の、いわゆるハンガリー大平原地域に出かけた。写真はその時に撮影したものである。
(1)ベーケーシュチャバの市場
ベーケーシュチャバの中心地に近いこの市場は、食料品、衣料品、電気製品など生活に必要なあらゆるものが売られており、いつも賑わっている。ルーマニアからやってきてここに店を出している人もいるとのことである。ルーマニアには、ハンガリー系の人が多く住んでいるので、そうした人たちなのであろうか。
(2)村の一角で
ベーケーシュチャバから車で20−30分のところにあるドボス。人口4600人。ベーケーシュチャバに近いこと、村の中央部を川が流れていること、近くに鹿のハンティング場があることなどにより近年セコンドハウスが多く建てられている(現在約300棟)。
(3)森
この辺りでは、このような森をよく見かける。ある森の入り口には、高齢者用宿舎の看板がたっていた。もうひとつの森では、夏に音楽祭が開催されるとのことである。
<写真1> <写真2> <写真3>
(4)ガチョウの飼育
変革前は、国営農場か集団農場。現在は個人経営か有限会社。
(5)ビハルグラ農業協同組合の元組合長夫妻(中央・左)
ここの農場を最初に訪れたのは1989年。経営の中心は小麦の栽培と家畜の飼養。組合員の所得は、県の平均所得の60−70%くらいとのことで、ブダペスト近郊の大規模・多角的経営の農場との違いに驚いた記憶がある。この組合も既に解散している。元組合長は、他の2人と共同で小麦、とうもろこし、かぼちゃを中心とした農業経営をしている。会社組織の設立にはいたっていない。農地面積は、自己所有地30ha,他の2人はそれぞれ20ha、計70ha.
(6)番外編
今回ハンガリー滞在中に、ブダペスト近郊に住んでいる日本人の知人(雛の鑑定士)が、ガチョウを一羽処理してグーヤシュ(肉や野菜を入れて煮込み、パプリカで味付けしたハンガリーの代表的な料理)を作ってくれた。屋外で、ハンガリーワインを飲みながら、グーヤシュを味わうのはなかなかの気分である。
<写真4> <写真5> <写真6>
(2002年8月、長島弘道撮影)