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VOL.6-01  2004年01月

フィリピン・マニラ首都圏点描
※写真が多いので、電話回線での閲覧は時間がかかります。
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 平成15年(2003年)12月28日から今年1月4日まで、ボースカウト千葉地区第11回フィリピン派遣(総勢17名)にアドバイザーとして参加、ケソン市(姉妹都市)を訪問した。キャンプサイトへの移動、ホストファミリーとの市内見学では、研究者としての現地調査とは異なった体験をすることができる。ここに示す5枚の写真は、「賑わい」、「都市の再開発」、「農村の新しい動き」の観点から選んだものである。

写真1.Dampa Seafood Market
 ニノイ アキノ国際空港近くにある鮮魚市場。 12月31日夕刻、店内の狭い通路は多くの買い物客でごったがえし、これに売り手の叫び声が加わってマーケット内は喧騒の状況を呈していた。ここでは、生きた魚介類がそのまま売られている。買った魚・かに・貝等は、近くの”Grill Restaurant”に持っていき、そこで調理をしてもらって食べる。

写真2.Eastwood City
  ケソン市南東部、マリキナ川に沿った地区に近年開発された業務・商業・居住空間。開発主体は、地元とアメリカ系の合同企業体、面積15ha。地区内にはオフィスビル、レストラン・ディスコを含む商業施設、高層マンション等があり、IBM,CITIBANK等の企業が進出している。 屋外ステージではコンサートも行なわれ、毎夜若いカップル、家族連れで賑わっているとのことである

<写真1> Dampa Seafood Market <写真2> Eastwood City

写真3.幹線道路の歩道橋
 ケソン市内を走るコモンウエルス アベニューの歩道橋。フィリピンでは、今年5月に大統領、国会議員、市長、市会議員の選挙が行なわれる。選挙戦は、まだ始まっていないが、各歩道橋には”Merry Christmas & A Happy New Year”の文字の下や横に現職の市長や市会議員(立候補予定者)の名前を書いた横断幕が張られている。

写真4.マリキナ川改修事業
 マリキナ市内を流れるマリキナ川は、かつては工場や家庭の排水やごみで汚染され、堤防内(おそらく堤防内と思われるが未確認)の空き地は不法占拠者の居住区になっていた。
 1992年、「マリキナ川を救おう」計画が立案され、不法占拠者に対する代替地の提供、ごみを捨てた者に対する罰則の適用、マリキナ市を代表する産業である皮革製品販売施設の設置、公共広場建設等の事業が実施された。
 この事業は、地域再開発事業の成功例として知られている。1月1日付けのある新聞の一面には前夜ここを訪れたアロヨ大統領の写真が掲載されていた。

<写真3> 幹線道路の歩道橋 <写真4> マリキナ川改修事業

写真5. Leo’s Leisure Park
 マニラ首都圏の北西に位置するパンパンガ州に2002年に開設されたいわば農村公園。面積10ha。現在、こども用プール、宿泊施設、池の上に桟橋のように張り出したテラス(ここは釣りをするところであるが、食事をすることも可)等面積にしておよそ30%が開発されている。オーナーは、ケソン市在住の家具工場の経営者。 
 オーナーの話では、(1)ここをスポーツを中心とした青少年のトレーニングの場+職業訓練の場としたい、(2)ここでトレーニングを積んだ人の中からフィリピン人として最初のオリンピックゴールドメダリストが出てほしいとのことであった。
 マニラから車でおよそ2時間、フィリピンにおけるグリーン ツーリズム的発想の一端として捉えることが出来るのではなかろうか。

<写真5> Leo's Leisure Park

(写真1〜5:2003年12月、2004年1月、いずれも長島 弘道 撮影)



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