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VOL.6-06  2004年06月

シェラネバダ山脈の裏側

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 カリフォルニア州は環太平洋造山帯に位置し、地殻運動の激しい場所である。太平洋に面して海岸山脈が走り、その内陸側にはカリフォルニアの農業地帯であるセントラルバレーが南北に伸びる。さらにこの内陸側には標高3000〜4000m級の山々をもつシェラネバダ山脈が走る。オーウェンズ湖の西にそびえるホイットニー山(4418m)は、アラスカを除けばアメリカ合衆国最高峰である。今回は、このシェラネバダ山脈を内陸側から近づき、ヨセミテ国立公園に入ってみよう。
<写真1>  <写真2> 
図1(T3h1063)は干上がったオーウェンズ湖とその西にそびえるシェラネバダ山脈の東向き斜面。デスバレーを横切った時は50℃近くあったが、山頂には雪が残っていた。
図2(T3h1077)高級保養地マンモスレイクから見たシェラネバダ山脈の東向き斜面。太平洋側から吹き付ける風は尾根の内陸側に多雪地帯を作り、ここに氷河地形が発達した
<写真3>  <写真4> 
図3(T3h1084)地形の微妙な位置関係で風衝斜面も出現する。マンモスレイクから見たこの斜面は風で雪が飛ばされ、凍結融解作用によってなだらかな斜面が形成された。男らしい氷河地形とは対照的。
図4(T3h1085)シェラネバダ山脈東向き斜面には、氷河の侵食によってのこぎり状になった尾根を持つ地形が多い。左から、Starr、Adams、Minaret。尖ったところはClyde。
<写真5>   写真6> 
図5(T3h1087)カリフォルニア州Lee Vining近くから見たU字谷。氷河は東に向かって流れ、運んできた土砂を末端部に堆積させた。この堆積物をモレーン(Moraine、氷堆石)と言う。
図6(T3h1091)シェラネバダ山脈を越えて太平洋側へぬけられる道は少ない。ここはもうヨセミテ国立公園。ティオガ峠には圏谷氷河(Cirque Glaciers)や圏谷(Cirques)、雪崩によってできたAvalanchechuteが多い。
<写真7>   写真8> 
図7(T3h1115)ヨセミテ国立公園のU字谷斜面に見られる迷子石(Erratic Boulders)。これらの岩は氷河によって運ばれ、ここに置去られた。
図8(T3h1117)ヨセミテ国立公園内に見られる直径2〜5mの巨石を含むモレーン(Moraine、氷堆石)。
   <写真:1982.8.19〜8.20 野口泰生撮影>
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