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VOL.8-05  2006年05月

ハンガリー西部地域

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 ハンガリー共和国は、人口1014万人、面積9.3万平方キロメートルである。人口のおよそ18.2%を占めるブダペストは政治・経済・文化・教育などあらゆる面での中心地である。 国内総生産(GDP) でみるとオーストリアに隣接した西部地域は相対的に高く、ルーマニアに隣接した東部地域は低い。 ここでは、ハンガリー西部地域の一端を紹介したい。昨年、オーストリアとの国境地域とルーマニアとの国境地域をジェンダーの視点から比較考察した下記の著書が刊行された。
J.Monsen,I.Szorenyi,J.Timar:GENDER AT THE BORDER Entrepreneurship in Rural Post-Socialist Hungary, Ashgate.

ブダペストからショプロンに向う列車の車窓からの眺め

 このあたりの地形的特徴は、なだらかな丘陵と平地。農作物は小麦、ヒマワリ、ぶどうなど。 ブダペストとウィーンを結ぶ幹線道路は交通量が多い。 道路に沿って、マクドナルドなどのロードサイドショップ、工場、倉庫が立地している。 オーストリアの銀行の広告もみられる。
写真1
ショプロン 中央広場と火の見塔
 オーストリアとの国境に近い地域中心都市(人口 5.6万、2001年)。 ヨーロッパのかつての街なみはこのようなものであったかと思わせるような、落ち着いた街並み。 火の見塔(高さ61m)の展望台からは、ショプロンの街が一望できる。 ここは作曲家・ピアニスト、フランツ・リスト(1811−1886)の出身地として知られている。日本人の観光客も訪れるらしく、観光パンフレットは日本語版も発行されている。
写真2 写真3

ある町(村)の景観
 ショプロンから隣の県の中心都市ソンバトヘイに向う途中で見かけたひとつの町。 町のはずれにキリストの像。中心には教会、郵便局、雑貨店、子どもの遊び場。 道路に沿って水路があり、各家にはそれを渡って入る。宅地の周囲に低い囲いを設けている家もある。

写真4
ドナウ川の増水
 ドイツを中心にした地域での大雨によりドナウ川の水位が上昇し、コマロム付近では線路から5−6m先まで水がきており、線路の面との差は30−50cm位に見える。 手前の白いものは土嚢。 隣の線路には土嚢を積んだ列車が停車しており、作業員の姿も見られた。 翌日の新聞には、ブダペストでも約7m水位が上昇 したと報じられていた。 日本の洪水は、大量の水がはじけるように流れるが、ドナウ川の場合は音もなく水位が上昇してくる恐ろしさがある
写真5

(2002年8月15日ー17日 長島弘道撮影)

 


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