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VOL.8-09  2006年09月

カナディアン・ロッキー・マウンテンズ
アイスフィールド・パークウェイを行く


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 全長4000km以上にわたり北アメリカ大陸を貫くロッキー山脈。その約半分はカナダ領に属していますが、なかでもブリティッシュ・コロンビア州とアルバータ州にまたがるジャスパー国立公園とバンフ国立公園を中心とした一帯は、一般に「カナディアン・ロッキー」と呼ばれ、ロッキー山脈中の白眉となっています。今回はジャスパーからバンフまで南下しながら、美しい山岳風景を見ていきましょう。これらの地域は1984年世界遺産に登録されています。
 ヴァンクーヴァーやプリンス・ルパート方面からハイウェイ#16を通ってくると、途中カナディアン・ロッキー最高峰(3954m)のロブソン山の麓を迂回してジャスパーへ入ることになります(写真1)。観光の北の拠点ジャスパーに下り立つと、真夏にもかかわらず冷涼でさわやかな空気にロッキー山脈の山中に来たことを実感できます(写真2)。さっそくピクニックの準備をして市街地から八方に延びているトレイルに分け入り1時間ほども歩くと、そこにはカナディアン・ロッキーらしい風景が広がっています(写真3)。
写真1:ロブソン山 写真2:ジャスパーの全景
 翌日は早朝の路線バスに乗って、この観光地のメインルートであるアイスフィールド・パークウェイを走ります。その最大の見どころはアサバスカ山から流れ落ちる氷河の先端にあるコロンビア大氷原でしょう。氷河は国道のすぐ間近にまで迫っており、誰でも氷河まで歩いていくことができます(写真4)。あるいはスノーコーチ(雪上車)に乗って、氷河の奥深くまで入り込むことも可能です(写真5)
写真3:アサバスカ川とエディス湖  写真4:コロンビア大氷原の全景 
 コロンビア大氷原を過ぎると、すぐに標高2035mのサンワプタ峠越えになり、ここを過ぎるとバンフ国立公園に入ります(写真6)。さらに南下し、クロッシングと呼ばれるハイウェイ#11との合流地点を経て、アイスフィールド・パークウェイの最高地点ボウ峠(2070m)越えとなります。ここもこのルートの見どころの一つで、峠からロッキー山脈を背景にして見るペイト湖の姿は、まさに絶景といえるでしょう(写真7)。
写真5:コロンビア大氷原  写真6:サンワプタ峠より 

   ボウ峠から下っていくと、公園内の主要な観光地レイク・ルイズに到着です。ビクトリア氷河の末端にあるルイズ湖の湖畔には超高級ホテル、フェアモント・シャトー・レイク・ルイズがあり、多くの観光客で賑わっています(写真8)。ここから10kmほど山奥に入ったところにはモレイン湖と呼ばれる湖があり、テン・ピークスと呼ばれる山々を背景にしたその姿はまさに絶景で、旧20カナダドル札のデザインにもなっていました(写真9)。

写真7:ボウ峠よりペイト湖   写真8:シャトー・レイク・ルイズ
 レイク・ルイズから道はボウ・ヴァレイ・パークウェイと名を変え、途中キャッスル山などの名所を過ぎ、日が落ちるころ観光の南の拠点バンフに到着します(写真10)。
写真9:モレイン湖とテン・ピークス  写真10:バンフ市街
 

(1997年 内田順文 撮影)


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