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VOL.11-04  2009年04月

ドイツの鉄道

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 写真1は、ミュンヘン中央駅に停まる鉄道を撮影したものである。バイエルン州の州都・ミュンヘンは,南部ドイツの交通の要所である.様々な鉄道が国内外の各地へ向かう.それを支えているのが「DB(ドイツ鉄道:Deutsche Bahn)」である.DBは,1994年に旧西ドイツ国鉄と旧東ドイツ国鉄が合併し,民営化して誕生した.写真は,ミュンヘン中央駅に停車中のBOB(バイエルン州高原鉄道)とS-Bahn(近郊電車).
 写真2は、ミュンヘン市内を走る地下鉄(U-Bahn)である。ミュンヘン市内には市営の地下鉄(Untergrundbahn)が8路線走っている.この写真はOlympiazentrum駅に停まるU3.古びた車両だが揺れも少なく,趣がある. 

写真1 ミュンヘン中央駅に停まる鉄道

写真2 ミュンヘン市内を走る地下鉄(U-Bahn)

 写真3は、自転車とともに乗車する乗客を撮影したものである。ドイツの鉄道には,週末や休日など,自転車とともに乗車する乗客も少なくない(アルプス山脈に近いフュッセンへ向かう車内にて).写真4はICE(インターシティエクスプレス)で,ドイツ国内の主要都市間を結ぶドイツの新幹線である.専用線区間においては,最高時速280キロにも達する.ミュンヘン―ベルリン間は,フランクフルト経由で8時間強かかる.
写真3 自転車とともに乗車する乗客 写真4 ドイツの新幹線・ICE(インターシティエクスプレス)
 
 日本の新幹線からは姿を消してしまったが,ICEには食堂車が設置されている.写真5はICE内のビュッフェでの朝食.車窓に広がる田園景観をみながらの朝食の味は格別. 写真6はニュルンベルク市にあるドイツ交通博物館である。中世の城下町の形態を今も残すニュルンベルク市は,1835年にドイツで初めて鉄道が敷設された町として知られる.それゆえ「鉄道の町」とも呼ばれる.ニュルンベルク駅にほど近いところに立つドイツ交通博物館は世界有数の規模を誇る.鉄道ファンのみならず,ドイツ交通(鉄道)史を学ぶには最適の博物館である.
写真5 ICE内のビュッフェでの朝食 写真6 ニュルンベルク市にあるドイツ交通博物館
 
  この博物館には、子供たちに大人気の鉄道模型がある(写真7).日本の鉄道博物館でも,鉄道模型は人気があるが,ドイツの交通博物館に設置された鉄道模型も子供たちを中心に大人気である.休日には,多くの観客が模型鉄道の行方を追いながら,鉄道の旅,旅先の地域に思いを馳せる.
 また、この博物館には第二次世界大戦中に使用された鉄道も保管されている(写真8).車両のフロント部分には,国家社会主義ドイツ労働党の鉤十字と鷲の党章をみることができる.
写真7 子供たちに大人気の鉄道模型 写真8 第二次世界大戦中に使用されていた鉄道
 写真9は、鉄道開発の歴史を展示したものである.「ナチス政権」下で,「東方」への鉄道拡張が目指された.写真10は、街中を走るトラム(ニュルンベルク市内).ドイツには,市営のトラム(路面電車)が走っている街が多い.近年,世界的にトラムが都市環境の改善の担い手として再評価されている.

写真9 鉄道開発の歴史も展示 写真10 街中を走るトラム(ニュルンベルク市内)
<いずれの写真も2005年8月に宮地忠幸撮影

                                              

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