VOL.14-08 2012年08月
「インド 国道8号線に沿って-デリーからバンスールへ-」
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2009年12月、インド・プネーで開催されたアジア地区家政学会に同伴者として参加し、その後ムンバイ、デリーにそれぞれ4日間滞在しました。 デリーに滞在中、幹線道路を利用して車で移動する機会が2回ありました。
最初は、デリーからタージ・マハルで知られたアグラまで、国道2号線を利用して片道およそ200km。 二度目は、 国道8号線(デリーからジャイプル、アーメダーバードを経由してムンバイに至る幹線道路)を利用してデリーからラージャスターン州バンスールまで片道およそ150kmです。
ここでは後者の場合、デリーからバンスールに行く途中および帰路に撮影した写真を紹介します。 |
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写真1 グルガオン開発地区(ハリヤーナー州) |
写真2 グルガオン南部の企業誘致の看板 | |||
デリーの中心部から南西におよそ30kmにあるグルガオンは、デリー首都圏の衛星都市のひとつとして1960年代以降開発が進められました。 今日では、大手自動車メーカーの工場、IT関連の企業、ホテルが立地し、住宅団地・マンションも建設されています。人口はおよそ115万人(2011年)。
この時は、“ XIX Commonwealth Games2010 Delhi” に間に合わせるべく、地下鉄工事が急ピッチで進められていました。 Commonwealth Games: イギリス連邦に属する国・地域が参加して4年ごとに開催される総合競技大会 |
看板の略字は以下の通りです。 HSIIDC:Haryana State Industrial and Infrastructure Development Corporation Limited. IMT: Industrial Model Township. 従って、「ハリヤーナー州工業・インフラストラクチャー開発公社はマヌサール工業モデルタウンへの進出を歓迎します」となりましょうか。 国道沿いには、芥子菜の黄色い花が咲いている農地のそばに工場建設の看板が立てられていることもあります。 |
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写真3 ラージャスターン観光公社経営のモーテル・ベイロール |
写真4 ラージャスターン観光公社のシンボルマーク |
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ラージャスターン観光公社は、1978年に州政府によって開設された組織でホテル(33ヵ所)やモーテル(11ヵ所)等を経営しています。
これはそのひとつでデリーからの所用時間はおよそ2時間30分。 レストランのメニュには南インドの料理もあり、飲み物コーナーにはネスカフェのアウトレットもあります。 飲み物(例) Fountain Cold Drink 18Rs. Mineral Water 18Rs. Cold Coin Apple Juice 200ml 38Rs. Masala Dosa(スパイシーなスナック) 55Rs.. 1Rs.(ルピー)=約2円 |
インド国内の旅行者数は、6億5000万人(2009年)、受入数の多い州・地区はアーンドラ・プラデーシュ、ウッタル・プラデシュ、タミル・ナ-ドゥ、デリーでラージャスターンは5番目です。 外国人旅行者数は、1372万人(2009年、観光客数のみでは510万人)で、受入数の多い州はタミル・ナ-ドゥ、マハーラーシュトラ、デリー、ウッタル・プラデーシュ、西ベンガルでラージャスターンは 6番目です。 デリーは、連邦直轄地として扱われている。 |
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写真5 農家の家族 (前列中央白衣 経営者R氏、右から2番目が筆者) | ||||
写真6 R氏宅の隣家 |
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R.B.シン氏がかつて訪れたことのある農家。 経営面積 15ha。小麦、レモン、オレンジ、Amla(Indian Gooseberry、薬用)などを栽培している。
かつては小麦など穀物が主体であった。 緑の革命で新品種を導入、1990年頃から果物の栽培を始めた。 乳牛を6頭飼養、牛乳の一部は販売しているとのこと。
農機具:トラクター。 家屋:屋根は平面、壁は煉瓦、床は土間(砂地)。 建物は3棟、中庭に牛。集落の農家戸数は15~20戸位。 |
この農家では、自己所有地から採取した土を用いて日干し煉瓦を製造しているとのこと。 自宅家屋、塀は煉瓦で造られていました。 |
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写真7 今に生きる伝統的輸送手段(1) |
写真8 今に生きる伝統的輸送手段(2) | |||
8号線を左折、バンスール P.G.カレッジへのいわば農道で。インドにおけるらくだの頭数は、ステ-ツマンのイアーブックによると632,000頭(2003年)、うちラージャスターン州は498,000頭(78.8%)です。 |
バンスール P.G.カレッジからの帰路、8号線に入る手前の道路で。 |
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参考文献 株式会社 アジア産業研究所:インド経済・産業データハンドブック ’10年版, アジア産業研究所,2010年. 中島岳志:インドの時代,新潮社,2006年. J.O'Brien(Ed): The territories and States of India 2011,Routledge,2010. B.Turner(Ed):The Statesman's Yearbook 2008,palgrave,2007. |
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<写真:2009年12月22日,長島 弘道名誉教授 撮影> | ||||