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VOL.19-08  2017年08月

  京王線沿線の不思議と謎(3)

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 今回は仙川・つつじヶ丘・調布を中心に取り上げる。
 仙川・つつじヶ丘間で京王線は国分寺崖線を横切る。現在は仙川駅が切り通し(写真A)となっていてまっすぐ崖を切って、つつじヶ丘駅に下る。かつては仙川駅の先からやや斜行気味に崖を下って甲州街道上に出ていた(図1、本書p.98参照)。甲州街道が崖線を下る場所を滝坂と言った。写真Bは現在の滝坂上で、左手が現在の甲州街道、中央が甲州街道旧道で滝坂、右手に馬宿「川口屋」がある(写真Cの石標に示されている)。
     
(写真A)   (図1) 
     
(写真B)    (写真C)
この付近から崖線沿いに南に数百m行くと実篤公園がある(本書p.165)。かつて武者小路実篤が晩年を過ごしたところで、写真Dは現在も公園内に残されている旧宅、写真Eは崖線の湧水を集めた「下の池」。写真Fは本書p.167で紹介した「ヒカリモ」である。  
 
(写真D) (写真E)
 
(写真F) (図2)
滝坂より崖線を2kmほど西方に行くと、深大寺がある(図2、本書p.168)。この辺りでは、湧水も多く谷戸が形成されて、台地の張り出しが要害の地となっていた。写真Gは谷戸の景観であるが、現在は神代植物公園水生植物園の菖蒲田となっている。写真右手の台地上に深大寺城跡がある(写真H)。
  
     
(写真G) (写真H)
   
本書注:『京王線井の頭線沿線の不思議と謎』(じっぴコンパクト新書)2015/9発行
図1・2:2万5千分の1地形図「溝口(大正6年)」の一部
(写真A〜Cは2016年8月、D〜Fは2017年5月、G・Hは同年7月、いずれも岡島 建撮影)

                                              

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