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VOL.23-01  2021年01月

  京王線沿線の不思議と謎(8)
岡島 建

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 今回は、世田谷区北部の芦花公園駅(千歳烏山の東隣)を取り上げる。
芦花公園駅は現在橋上駅(写真A)となっているので、一旦改札口を地下化して、現駅舎を撤去して高架線路を作った上で、駅舎を地上につくることになる。実は現在の橋上駅は2010年からで、それまでは地下駅舎であった。駅の南側には駅前広場(写真B)がある。高架化事業を行う区間の途中駅で駅前広場がある駅は無いので、珍しいものであるが、これはUR都市機構の再開発事業によるものである(図1)。
 
 
<写真A>  
 <写真B>  
     
 再開発前の駅前は大規模画地と狭小画地、店舗及び店舗併用住宅、賃貸アパート等が混在した地区であったが、隣接する芦花公園団地(図2)は東西道路沿いにケヤキ並木、南北を貫通する旧水路沿いには桜並木が続き、良好な緑の環境が形成されていた。そこで、同団地の建て替えとも連動して再開発事業が行われた。2003〜2008年に事業が行われており、芦花公園駅の橋上駅化事業も同時期に当たる。   
 
< 図1> < 図2>  
     
<写真C> 
<写真D>   
  写真CはW街区とX街区(図1参照)であり、写真Dでは中央にT街区、右奥にU街区、左手に駅が見える。駅前広場は乗用車とタクシー用で広くなく、駅前を通る小田急バス(写真E)の停留所は広場の外側の道路にある(写真F)。また、駅北側を通る関東バスもあるが、千歳烏山駅北口と同様、旧甲州街道上にあって(写真G)、芦花公園駅北側地区の道路を巡って折り返す。写真Hは乗客を降ろした後、起点となる停留所である。小田急バスは千歳烏山駅北口を起終点としているが、千歳烏山駅にバスターミナルができれば、関東バスのターミナルにもなる予定という。  
   
<写真E>     <写真F>   
     
<写真G>     <写真H>  
   
 (写真A〜Hはいずれも2020年3月岡島 建撮影、図1・2は、『芦花公園駅南口地区 第一種市街地再開発事業』UR都市機構,2005.より引用。  
   

                                              

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