VOL.23-07
2021年07月
「
内田 順文
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フランスの首都パリにあるノートルダム大聖堂やエッフェル塔が世界遺産であることはよく知られていますが、これらの世界遺産の正式名称は「パリのセーヌ河岸(かがん)」で、1991年に世界文化遺産として登録されました。登録対象は、パリの旧市街を東から西に流れるセーヌ川の、シュリー橋からイエナ橋までの約8kmにわたる川岸と中州およびその周辺のスポットとなっており、そのためパリ市内の観光地として有名なオペラ・ガルニエ(旧オペラ座)やエトワール凱旋門やモンマルトルの丘などは世界遺産の登録外となっています。 |
写真1:サン・ルイ島とシュリー橋 | 写真2:サン・ルイ島、ランベール館とサンルイ・アン・リル通り | |
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写真3:サン・ルイ島よりシテ島(ノートルダム大聖堂) | 写真4:ノートルダム大聖堂、夜景 |
サン・ルイ橋によってサン・ルイ島と結ばれているもう一つの中州がシテ島です(写真3)。シテ島にはノートルダム大聖堂(写真4、写真5)のほか、サント・シャペル(写真6)やコンシエルジュリー(写真7)といった著名な建築物が立ち並んでいます。 |
写真5:ノートルダム大聖堂の内部、翼廊と南の薔薇窓 | 写真6:ント・シャペル(左)とパレ・ド・ジュスティス(中) |
写真7:市立病院(左)とコンシエルジュリー | 写真8:オテル・ド・ヴィル(市庁舎) |
シテ島からアルコル橋を渡った対岸:セーヌ川の右岸に立つのがパリ市庁舎で、ここも登録遺産に指定されています(写真8)。また、市庁舎の1kmほど北にあるマレ地区は、15~17世紀に貴族の邸宅が多くあった場所で、その後再開発された結果現在では芸術地区として流行の発信地としても知られるようになった地区です。 |
写真9:マレ地区、ロアン館 | 写真10:マレ地区、ラモワニヨン館 |
この地域に残る歴史的な建造物のうちのいくつかも登録遺産に指定されています(写真9、写真10)。 |
写真11:ヌフ橋とシテ島、夜景 | 写真12:ルーブル宮殿、ナポレオンの中庭とガラスのピラミッド |
写真13:ルーブル美術館、アポロンのギャラリー |
再びシテ島に戻り、パリに現存する最古の橋であるヌフ橋(写真11)を渡ると、左手にあるのがルーブル宮殿(現:ルーブル美術館)です(写真12)。美術館とはいえ、もとは王宮ですので、展示されている美術品だけではなく、その建物自体も貴重な歴史遺産になっています(写真13)。 |
(2019年 内田順文 撮影) |