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VOL.26-02
2024年02 月
「ブルガリアの古都 ヴェリコ・タルノヴォ」
佐々木 明彦
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ブルガリア共和国の真ん中を東西にまたがるバルカン山脈の北麓にヴェリコ・タルノヴォという街がある。現在のヴェリコ・タルノヴォは人口7万人ほどの地方都市であるが,この街はブルガリアでも最も古い街のひとつとされる。街の基礎は古代ローマ帝国によるものであり,その後ビザンチン帝国の支配下に入ったが,8世紀~10世紀には遊牧民族のブルガール人によるブルガリア帝国支配下に,11世紀には再びビザンチン帝国の支配下に入った。1187年~1393年は第二次ブルガリア帝国の首都となり繁栄したが,1398年にオスマン・トルコ帝国に滅ぼされ,以後1879年にブルガリア公国として独立するまで約500年もの間オスマン・トルコ帝国に支配された。旧市街の周囲の丘にはアッセン国王らによる第二次ブルガリア帝国時代の城塞が残されている。なお,ヴェリコ・タルノヴォは,日本では大相撲・元大関の琴欧洲の出身地としても知られている。 |
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写真2 ヤントラ川の蛇行がつくる岬の先端に第二次ブルガリア帝国のアッセン王のモニュメントがつくられている。
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写真3 ヤントラ川の谷壁に軒を連ねる旧市街。 |
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写真6 旧市街の東側にあるツァレヴェッツの丘。第二次ブルガリア帝国時代にはこの丘全体が宮殿であった。 |
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写真7 ツァレヴェッツの丘の宮殿のなかには当時の大主教区教会が残る。 |
写真8 現在の市街地の建物の下には古代ローマ帝国の遺跡が随所で見られる。 |
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(2006年9月4日 佐々木明彦撮影)
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