<カリキュラム改訂に関する地理学教室スタッフの考え>
科目名称、配当学年などを変更するにさして、今後の地理学教室の行うべき教育に関して、2000年後期以降スタッフで何回も話し合いを持ち統一見解を持って作業に取りかかりました。大 学教育にたずさわる場合、社会とは距離を置き、学問のための学問に専念しようという立場もあるかもしれません。しかし、「地理学は現実の社会に視野を広
げ、そこにある状況に責任を持たなければならない」と地理学専攻のスタッフは考えました。そうでなければ、地理学という学問の発展は望めないと私たちは考えました。
ただ、地理学は近年その学際的性格から環境科学と密接な関わりを持つようになってきました。このような現状を考え、また他大学の動向に注意を払いながら、
基本的には半期制(春期・秋期)2単位で組み、最近の学問の動向を取り入れた新しい地理学教室のイメージを作り上げるべく、カリキュラムを組みたてました。
5つの科目群から構成された94科 目は、それぞれ体系的に配置されています。これらの構成には、2年以上の時間をかけ、十分検討されたものです。また、新カリキュラムの科目名称は、とりた
てて斬新とか、目新しいとか、受験生受けをねらったものではありません。従来の科目の講義内容を検討し、内容に即した名称に付けなおしたところ今回のよう な科目名称となったものです。ただ、上述したように、「環境」というキーで関連付け、また近接する学問分野の最近の動向にならって科目名称を考えてあるため、従来の地理学専攻の各科目の名称とはかなり異なったという印象を与えるかもしれません。しかし、仮にそのような印象を持たれたとしたら、新しい地理学
に対する私たちの姿勢のあらわれであると思います。
このカリキュラムは2003年(平成15年)4月入学生から適用されました。また、2008年(平成20年)4月1,2年生の鶴川キャンパスから梅ヶ丘キャンパス移転に際して、配当年次の一部を変更しました。
カリキュラム
業科目名 |
必選 単位 |
教職課程 区分 |
配当年次 |
春 秋 通 集 |
授業内容の要旨 |
|
必 修 |
選 択 |
|||||
自然環境科目群(15科目30単位) |
||||||
自然地理概説A |
2 |
|
社・歴 社免歴免必修 |
1 |
春 |
人間の生活環境としての自然について概観する。主なテーマは、地球の歴史、戦後の環境問題の推移、生態系の概念、自然保護、惑星としての地球、緯度・経度・時間、太陽エネルギーと季節などである。 |
自然地理概説B |
2 |
|
社・歴 社免歴免必修 |
1 |
秋 |
自然地理概説Aの続きとして、気候環境については、気温の垂直分布・時間変化、地球規模の気温分布、水蒸気と湿度、上昇気流と降水について講義し、地形については、火山活動と地殻運動、侵食と堆積による地形、気候に左右される地形などを扱う。 |
気候環境と生活 |
|
2 |
|
2 |
春 |
生活に直接関わりのある身近かな気候現象を選んで講義する。小起伏地の気温分布、都市の気候環境、大気汚染、海陸風、気象災害など、卒論テーマとして取り上げられてきたものを中心に、学生の図表を紹介しながら、問題点を整理して解説する。 |
沖縄の自然環境 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
サンゴ礁の島々の自然や生い立ちを中心に、その自然の地域性をさまざまな切り口から解説する。また、人間活動との関わりや、人の自然利用のあるべき姿を考える。変わりゆく自然とその背景を、沖縄や奄美の現状とともに学ぶ。 |
東京の自然環境 |
|
2 |
社・歴 測士補必 |
1−2 |
春 |
関東平野と東京周辺の台地を例に、第四紀以降の自然環境の変遷と地形の成り立ちを探る。関東地方を例に、日本の地形の成り立ちやその変化を体系的に学ぶ。地形学の入門的な講義内容となる。 |
地表環境の生い立ち |
|
2 |
社・歴 測士補必 |
1−2 |
秋 |
山、平野、台地など身の回りに見られる日本の地形の成り立ちを、第四紀の気候変動や地殻変動から読みとる。第四紀の環境変化の中で、日本の地形はどのようにつくられ変化してゆくのかを、世界の地形と比較しながら学ぶ。 |
地域の気候環境 |
|
2 |
社・歴 |
3−4 |
春 |
日本の季節ごとに特徴的な気候・気象現象を講義する。毎回、授業の最初に過去1週間の気象現象をひまわり画像と地上・高層天気図を用いて解説する。気象観測資料の種類や気象庁の役割についても触れる。 |
グローバルな気候環境 |
|
2 |
社・歴 |
3−4 |
秋 |
空間スケールの大きい気候・気象現象を中心に解説する。扱うテーマは、気候の表現と分類、気候区分、気候誌、気圧と風、天気図、偏西風、大気大循環、エルニーニョ現象、気候変化などである。 |
日本の植生環境 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
地域の環境として重要な景観の主要構成要素でありかつ生態系の基盤をなす植生について、その地理的広がりを軸とした知見(植生地理学)について概観する。内容は、植生概念・調査法・スケール論といった基礎にもとづいて、日本の森林植生をおもな題材として展開する。 |
地域の生態環境 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
地域の生態環境について、生態地理学的な視点のほか、緑地計画論や保全生物学といった応用学的な視点も含めて概観する。内容は、植生の地理・動態や動物生態地理などについてとりあげるほか、緑地計画や自然保護などの方法についても概説する。 |
日本の土壌環境 |
|
2 |
|
2−4 |
春集中 |
地域の自然環境の重要な構成要素でありかつ生態系の基盤をなす土壌を対象として、その地理的広がりを軸とした知見について、調査方法も含めて概観する。内容は、日本に成立するおもな土壌を題材とするほか、人間にとっての土壌環境としての側面についてもとりあつかう。 |
第四紀の自然史 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
第四紀の激しい環境変動を受けて成立した現在の自然景観を、気候変動、海水面変動、地殻変動などの最新の研究成果から学ぶ。第四紀の世界、第四紀の自然環境、今後の変化の予測などを体系的に学ぶ。 |
世界の地形 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
変動帯の地形、極地域の地形など、世界各地の地形の成り立ちを理解し,日本列島の地形の特殊性を考える。できるだけ様々な気候条件や環境の異なる場所で形成された地形を扱い、それらの共通点、相違なども比較しながら世界の地形を学ぶ。 |
日本の水環境 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
北海道から琉球列島に至る降水現象と水循環の地域性を学ぶ。また、水の分布と循環、水収支と降水・蒸発散・流出・浸透、地表水、地下水、資源としての水について扱う。「水」の観測方法、室内作業、データ解析方法などについても学ぶ。 |
海洋と陸水の科学 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
水循環をグローバルな観点から捉える。具体的には、世界の降水現象、蒸発散、海流とその変動、海面水温とエルニーニョ現象など、気象と海況の諸問題のほか、砂漠化や地球温暖化に伴う海面上昇など、今日的課題についても議論する。 |
人間環境科目群(36科目78単位) |
||||||
人文地理概説A |
2 |
|
社・歴 社免歴免必修 |
1 |
春 |
地理学の歴史、方法論の変遷、地理学の分類を概説することを通じ、地理学とは何か、中学高校の地理と大学の地理学の違い、なぜ卒業論文が必要か、等についての意識を明確にする。 |
人文地理概説B |
2 |
|
社・歴 社免歴免必修 |
1 |
秋 |
人文地理学を構成する、人口地理、村落地理、都市地理、経済地理、政治地理、社会地理、文化地理、知覚・行動論、歴史地理、地誌の各ジャンルについて、それぞれの特徴と最近の課題について概説する。 |
江戸東京の歴史地理 |
|
2 |
社・歴 |
1−4 |
秋 |
東京の前身の江戸が、日本の片田舎東京湾の最奥部に成立してから、現在の首都東京になるまでの町づくりの過程を、歴史地理学的方法によって検討し考察する。各時代における政府や市民の考え方の相違、人々の生活をとりまく自然環境、社会経済条件から文化的事象まで幅広い視点からとらえる。 |
歴史景観と環境 |
|
2 |
社・歴 |
3−4 |
春 |
日本の歴史の各時代を特徴づける景観を取り上げ、その景観復原の歴史地理学的方法を具体的に示しながら、景観形成の要因や社会経済的背景(人文社会環境)を考察し、それらの基盤となる自然環境についても検討する。 |
経済と人間生活 |
|
2 |
|
1−4 |
春 |
経済活動の発展・展開と地域・空間との関係について,人間生活との関係を中心に学んでいく.理論的にではなく,現実に即した事例や歴史的な展開に関する説明を行い,経済地理学分野における入門的な科目としての役割も果たす. |
サービスの地理学 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
第三次産業の立地・配置,その背景にあるヒトやモノ,カネ,情報のフローについて学んでいく.それらを通して,経済地理学的側面から都市間・地域間の関係を考察していくための考え方を学んでいくことをめざす。 |
交通の発達と環境 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
地域内や地域間を結ぶ物流や交通がどのような環境の中で発達したのかをとらえ、また現代交通の諸問題を地理学的に考察する。交通地理学の方法と研究系譜についても講義する。 |
レクリエーションと環境 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
経済学・地域開発・人間行動・交通・旅行業など多岐の分野との関連も含めて、レクリエーションや観光に関する基本的な事項を概観し、観光地理学の現代的課題についても言及する。 |
都市空間と社会 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
都市圏・都市システム・中心地理論など,都市地理学の基礎的な概念,基礎理論についてまず紹介していく。都市に関わる立地論に関する説明を通じて,経済立地論の基礎についても学ぶ. |
都市空間と文化 |
|
2 |
社・歴 |
3−4 |
秋 |
さまざまな空間(環境)を生きる人々の世界観を手がかりに、いわゆる人文主義的手法を用いて、都市の風景や都市のイメージなどといった「場所(環境)の持つ意味」について考察する。 |
民俗学 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
日本人の生活習俗・伝承文化を総合的にとらえて概説し、さまざまな具体的事例をひとつひとつ分析的に研究しながら、民俗学の方法論について学ぶ。 |
文化人類学 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
宗教儀礼・生産経済・生態環境などの、さまざまな諸領域から、人間と文化との関わりやその意味について、総合的かつ具体的に考えていくことにより、文化人類学的な物の考え方や精神、研究方法・分析視角などを学ぶ。 |
環境と文化 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
春 |
言語・社会構造・民族・儀礼などを例に、人間と文化との関わりやその意味、環境としての文化の特色を総合的かつ具体的に考え、文化地理学の考え方や研究方法などを学ぶ。 |
農村空間と社会 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
農村空間の最大の特徴である農業について,農業地理学側面から広く学んでいく.また農業の展開との関係だけでは説明できない,現在における農村を取り巻く環境や状況,そこから生ずる問題についても学んでいく. |
地域計画と景観 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
地域計画に関するさまざまな制度やその変化などを学ぶとともに,地域計画の中でも関心の高い,景観保全やまちづくりについて事例をもとに検討していき,景観への関心の高まりの背景,景観保全・まちづくりなどが抱える問題についても考察していく。 |
地域計画と住民参加 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
今日の地域計画において地域の主体である住民の意向はどのように反映されているか、住民運動や住民参加型のまちづくりなどを例に、現代のコミュニティのあり方について検討する。 |
地球環境保全論 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
さまざまな地球規模の環境問題について、それらの実態・原因・問題性などについて概観するほか、環境保全のための取り組みのあり方についても概説する。内容は、地球温暖化、オゾン層破壊、森林の減少、砂漠化といった各論について提示するほか、地球環境保全の全体像についても言及する。 |
環境問題とアセスメント |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
国内規模で生じているさまざまな環境問題を対象として、それらの実態・原因・問題性などについて概観するほか、問題の解決に向けた取り組みについてもとりあつかう。とくに日本の環境アセスメント制度をとりあげ、その実際や特徴などについて理解させる。) |
自然保護と開発 |
|
2 |
|
1−4 |
春 |
「自然保護」本来の考え方を理解する。その上で、20世紀型の公共事業あるいは自然利用の問題点と、望むべき自然利用(開発)のあり方について、日本各地のさまざまな事例を自然科学的な面、人文・社会経済的な面から総合的に考える。 |
社会環境と人間 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
コミュニティ、社会構造、セグリゲーション、エスニシティ、ジェンダーなどといった現代の社会環境に関する地理学的話題について概観し、現代社会における人間活動のあり方を考える。 |
環境イメージ論 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
我々が自身を取り巻く世界(環境)をどのように知覚し、そのイメージに従ってどのように行動しているかについて概説し、空間や場所および地名に関わる地理的なイメージの諸相について解説する。 |
旅の地理学 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
風景の意味、風景の鑑賞法などについて紹介するとともに、「旅」という人間独自の行動の本質について考え、同時に旅の基礎知識や真に実りある旅の方法についても言及する。 |
環境経済学 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
「環境問題」の発生メカニズムやその解決方法に関する,経済学的な考え方・対策手段など,環境経済学の考え方の基礎を学ぶ.高度に経済学的な理論の説明は控え,「環境問題」を経済学的観点から考えていく場合の有効性や限界について検討しながら,経済学的な考え方についても学んでいく. |
日本史概説A |
|
2 |
社・歴 |
1 |
春 |
原始・古代・中世を主体的に行う。それぞれの時代の特色を概説し、その時代の主要な出来事についていくつか取り上げ、その問題点はどこにあるのか、どのように考えられているのかなどを述べていきたい。 |
日本史概説B |
|
2 |
社・歴 |
1 |
秋 |
近代日本の歴史の流れを通観する。近代日本を理解する前提として前近代(江戸時代)の特質を概観し、近代日本史の大きな流れを最新の研究成果をもとにして通観する。 |
東洋史概説T |
|
2 |
社・歴 |
1 |
春 |
歴史の流れを捉える一例として、多民族国家中国の形成過程を概観すると共に、その場合に留意しておかなければならない諸問題について、特に10世紀以降を中心に取扱う。 |
東洋史概説U |
|
2 |
社・歴 |
1 |
秋 |
本講義では、「高等学校世界史」で語られる東アジア史叙述を再検討しながら、この地域に見られる特定の歴史事象に対する議論の整理を通じて、10世紀以前における中国を中心とした東アジア世界の諸相を探る。 |
西洋史概説A |
|
2 |
社・歴 |
2 |
春 |
|
西洋史概説B |
|
2 |
社・歴 |
2 |
秋 |
近世以降の時代を対象に西洋史の大きな流れを的確に把握することができるようにしたい。 |
日本文化の歴史A |
|
2 |
社・歴 |
1−2 |
春 |
日本中世における文化の担い手と文化そのものの形成過程について考えてみたい。今日では、文化を構成するものが多種多様になり、底辺が拡大するにつれますます文化の定義は困難になっている。しかし中世社会では文化を形成する社会的余剰は限られており、極めて限定的に文化的側面を追跡して行くことが可能となる。ゆえに講義では、絵画、文芸、技芸といった文化の中心的な問題について扱うこととなる。とくに、中世文化の担い手としての公家の役割は、ややもすれば等閑視されているが、日本の中世社会は一般的にいわれているように停滞した社会ではなく、その牽引役はあくまでも朝廷を中心とする公家であった。このあたりの具体的事情を中世文献史料により裏付けつつ論じていきたい。 |
日本文化の歴史B |
|
2 |
社・歴 |
3−4 |
秋 |
(上記の後半部分) |
日本の民俗 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
春 |
民俗学は世代を越えて伝わった「言い伝え」「しきたり」について研究する学問である。本講義ではこうした民俗学について、その研究対象と方法について解説すると共に歴史学の補助学としての有効性について分析してみたい。 |
日本史の中のジェンダーB |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
国際結婚にスポットをあてて、近代日本の女性・家族に対する当時の捉え方を考える。 |
文化と伝承 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
日本民俗学が対象とする「伝承」について、文化形成にいかなる役割を果たしてきたかを考える。具体的には宗教文化・医療文化の中の伝承について分析する。 |
日本史の中のジェンダーA |
|
2 |
|
1−2 |
春 |
歴史学研究にジェンダーの視点をいかに組み込んでいくのかをメインテーマとして、日本近世史の史料を素材に考察する。従来見落とされてきた男女の社会的・文化的性差に着目し、ジェンダーの諸相を追いながら、史料に向かってみる。初回の講義でジェンダー概念、およびジェンダー研究の概要を押さえ、自分自身のジェンダー・バイアスを点検する。続いて実際の史料の分析を通して、新たな歴史学研究の視座を模索したい。 |
国際交流の歴史 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
明治5年のマリア・ルス号事件を題材に、実際の史料をみながら当時の領事裁判を考える。当時の事件から、日本に滞在する外国人がどのような問題とかかわっていたのかを理解する。日本・中国・マカオ・イギリス・ペルー・ポルトガル・ロシアという国際関係、および活動した人物にも焦点をあてる。 |
産業と流通の歴史 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
日本近世における産業と流通の発展の歴史を探究する。農業生産、商品生産や諸産業の発展の様を具体例を挙げ、それらを統括する幕藩制的市場について述べる。次いでこうした中で発展する農民的市場の展開をみて行く。さらに近世史において大きく進んだ蝦夷地開発を、産業や民族問題、国内市場や貿易といった諸点から見て生きたい。 |
考古学A |
|
2 |
社・歴 |
1−2 |
春 |
考古学とはこんな学問であるという基本的な点を講述する。 |
考古学B |
|
2 |
社・歴 |
1−2 |
秋 |
考古学としての基本的な点と、日本における考古学的問題点を考古学史とそれぞれの時代における事象から現在どの様にとらえられているかなどを考える。さらに東北考古学の分野での城柵・官衙・寺院跡というものから日本古代の出羽国・陸奥国を通して当時の律令政府の位置づけを考えてみたい。 |
地域環境科目群(10科目20単位) |
||||||
日本の地誌 |
|
2 |
社・歴 社免歴免必修 |
1−4 |
春 |
地誌学の対象と方法を明らかにしたうえで、日本の領域(領土問題)、政治・経済・社会・文化、自然・環境問題など、さまざまな側面から日本を地誌的に捉える。 |
日本の景観と文化 |
|
2 |
社・歴 社免歴免必修 |
1−4 |
春 |
日本のさまざまな文化景観、なかでも日本を特徴づける歴史的景観を取り上げ、その特色、形成過程、および現代的意味を考察し、景観保全についても言及する。また日本の地域を形づくる文化的要素を選び、その読み方・見方を考える。 |
世田谷の地誌 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
国士舘大学の郷土である世田谷の自然環境・歴史・経済・文化等について理解する。授業の一環として巡検を実施し、より理解を深める。 |
東京大都市圏 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
巨大都市・東京を中心とする我が国最大の機能地域について、さまざまな視点から分析・考察していく。東京について学びながら,地域とは何か,についても地理学的視点から考察していくこととする. |
アジアの環境と人間生活 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
我々が最も身近な外国であるアジア地域の、自然環境・歴史・経済・文化等について、我が国との共通点と相違点を正しく理解する。 |
ヨーロッパの環境と人間生活 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
ヨーロッパ世界という、わが国とは全く異なった自然環境・歴史・文化・社会をもつ地域について、地誌的な観点から概観する。 |
北アメリカの環境と人間生活 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
北アメリカ(アメリカ合衆国とカナダ゙)という、わが国とは異なった自然環境・歴史・文化・社会をもつ地域について、地誌的な観点から概観する。 |
熱帯・乾燥地域の環境と人間生活 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
ラテンアメリカや中東、アフリカなどの熱帯・乾燥地域から例を取り、それらの地域の自然環境・歴史・文化・社会をもつ地域について、地誌的な観点から概観する。 |
オセアニアの環境と人間生活 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
秋 |
オセアニアという、わが国とは異なった自然環境・歴史・文化・社会をもつ地域について、地誌的な観点から概観する。 |
世界の社会と経済 |
|
2 |
社・歴 |
2−4 |
春 |
グローバル化する世界について,世界・世界の経済を全体として捉える方法や視点について学んでいく.またグローバル化がもたらした,世界の各国・各地域における「問題」について,事例を通じて,考察していく. |
世界の民族と文化 |
|
2 |
社・歴 |
1 |
春 |
それぞれ異なる自然環境・歴史・文化・社会をもつ世界中の様々な地域の文化を正しく理解することによって、国家・民族への偏見をなくすことを目的とし、現代の世界を理解するために必要な地理的常識について言及する。 |
情報調査科目群(22科目41単位) |
||||||
地図学 |
|
2 |
社・歴 測士補必 |
1 |
春 |
地表の表現法である地図の、歴史、種類、表現方法、投影方法など地図に関する基本的な事項や地図情報の活用、地図に関わる技術などについて学ぶ。紙地図だけでなく、デジタル化された地図やWeb上の地図についての解説もおこなう。 |
地形図判読法 |
|
2 |
社・歴 測士補必 |
1−2 |
秋 |
地形図上に表現されている諸事象を読みとるための技術・手法を習得する。地形などの判読方法を学ぶとともに、地形図を使用した作業を行い、地形図に表現されているものについて読みとる技術を学ぶ。 |
地域調査法 |
2 |
|
|
1 |
春 |
地理学や環境研究の基礎である地域調査を行う上で必要な基本的な知識・作業・方法を講義し、調査の結果のまとめ方についても学習する。実際の調査は、地理学野外実習Aで行う。 |
自然環境調査法 |
2 |
|
|
1 |
秋 |
大気・土地・生物などからなる自然環境を地理学的に理解するのに必要な調査方法の基礎を学ばせる。具体的には、自然環境調査の基本的な考え方を理解させるほか、調査に必要なさまざまな機械・器具類の使用方法や測定データのまとめ方などについても習得させる。 |
環境データ分析法 |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
地理学・環境科学の分野における数値データの利用方法および分析方法を習得する。EXCELなどの表計算ソフトを用いて、データの統計処理や図表への加工などの実習的作業を行なう |
空中写真判読 |
|
2 |
測士補必 |
2−4 |
秋 |
空中写真の原理を学び、空中写真を使って地域の情報を読みとる方法、地形調査や防災調査に必要な写真判読の基礎的な技術の取得をめざす。判読技術のほかに、空中写真を使った測定方法などに関しても学ぶ。 |
統計情報学入門 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
基本統計の計算、さまざまな検定方法、統計グラフとその読み方、データのいろいろな加工方法など統計処理の基本について、統計処理パッケージソフトSPSSを活用し、種々の題材を用いながら学ぶ。 |
統計情報学応用 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
回帰分析、 主成分分析、因子分析、判別分析などの多変量解析について、種々の題材を用い、データの変換方法・SPSSを用いた統計処理方法について学ぶ。 |
社会調査とデータ分析法 |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
社会調査を行う際に必要な基本的事項や具体的方法、調査結果を集計し分析するまでのデータ処理の手順、および簡単な分析手法について、実際のデータを扱いながら解説する。 |
計量地理学 |
|
2 |
|
3−4 |
秋 |
主要な多変量解析(重回帰分析・判別分析・主成分分析・因子分析・クラスター分析・数量化理論)の実際の地理学研究への応用例とその解読法について、実際のデータを扱いながら解説・実習する。 |
測量学1 |
|
2 |
測士補必 |
2 |
春 |
地図づくりのための測量の基礎−実施方法、その基礎をなす考え方と技術、歴史と現状、測量に関連する法令等について学ぶ。測量数学に関する基礎も習得する。 |
測量学2 |
|
2 |
測士補必 |
3 |
春 |
地図づくりのための測量について、実際の測量方法を含めて学習する。基本的な知識と技術を修得した上で、新しい技術に関して知識を深める。受講者は測量学1及び測量実習1の既修者であることが必要である。また、受講者は測量実習3(集中実習)及び測量実習2が必修である。 |
測量実習1 |
|
1 |
測士補必 |
2 |
秋 |
測量学1で学んだ、地図づくりのための測量の基本についての理解を確実にして深めるために、演習・実習を実施する。測量学1の既修者を対象とする。 |
測量実習2 |
|
1 |
測士補必 |
3 |
秋 |
地図作りのための測量の基本を理解することを目標にして、測量学1、同2で学習したことを確実に修得することを目的に実習を行う。受講者は、測量学1、測量学2、測量実習1の既習者であって、測量実習3が必修である。 |
測量実習3 |
|
1 |
測士補必 |
3 |
春集中 |
地図作りのための測量の基本を学習するために、測量学1、同2で学習したことに基づき、実際に三角測量、水準測量、多角測量、地形測量の実習を行う。 受講者は、測量学1、測量学2及び測量実習1の既習者であって、測量実習2が必修である。 |
地図製作法 |
|
2 |
|
1−4 |
春 |
図式、縮尺などの基礎を学んだうえで、主題図、統計地図の作成を通して主題図作成の方法を学ぶ。調査,研究成果をまとめるために必要な各種地図の製作法を概説する。講義は実習形式で進め,作図の実際を学ぶ。 |
デジタルマップ製作法 |
|
2 |
|
2 |
秋 |
数値地図や既存の紙地図から、汎用グラフィックソフトや簡単なGISソフトを使ってデジタル主題図を作成する方法を学ぶ。 |
環境リモートセンシング |
|
2 |
|
2−4 |
春 |
リモートセンシングの理論を学び、環境調査に利用する方法を学ぶ。リモートセンシングの歴史や観測衛星の種類、センサーの種類と用途、リモートセンシングの限界や可能性についてなど、リモートセンシングの基本的な事柄を中心に学ぶ |
環境リモートセンシング応用 |
|
2 |
|
2−4 |
秋 |
リモートセンシングの実習を通じて、解析の方法、利用方法を具体的に学ぶ。様々な種類の衛星データを使用し、複数の実習を通じて一通りリモートセンシング解析ができる段階までの技術習得を目指す。 |
地理情報システム |
|
2 |
|
3−4 |
春 |
GISの歴史から始まり、様々に進歩した現在のGISの理論を学び、社会調査や環境調査に利用する方法を習得する。GISのソフトの基礎的な使用方法までがこの講義の範囲となる。 |
地理情報システム応用 |
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2 |
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3−4 |
秋 |
GISの実習を通じて、解析の方法、利用方法を具体的に学ぶ。実際には、既存の地図、データを使った共通の実践的なデータで数回の実習をおこなった後に、各自で設定したテーマにしたがって解析作業を行う。 |
洋書講読 |
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2 |
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3−4 |
春 |
地理・環境関係のおもに英文の論文を読みこなす能力を養う。大学院進学希望者などを対象とする。 |
調査研究科目群(8科目18単位) |
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地理学野外実習A |
2 |
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1 |
集中 |
1年次の春に実施する必修の授業で、地理学的なものの捉え方、ものの見方の基礎を学習するための野外実習で、1泊2日で実施する。毎年、関東地方の適当な場所を選び、土地利用や町並みの景観、地形や植生など実習地にふさわしいテーマで行われる。 |
地理学野外実習B |
2 |
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2 |
集中 |
2年生を対象に、教員別に実施される必修の実習授業である。通常10月上旬に、1泊2日で、関東甲信越地方の適当な場所で実施される。与えられたテーマについて、現地での見学や観察、聞き取りなどを行い、地域調査の方法を学ぶ。 |
地理学野外実習C |
2 |
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3 |
集中 |
3年生を対象に、教員(ゼミ)別に実施される必修の実習授業で、通常10月下旬に国内の場所を選定して3泊4日で行われる。各自の地理学的興味に基づいてテーマを設定し、綿密な調査計画を立てたのち、現地調査を行う。 |
地理学演習1 |
1 |
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3 |
春 |
人文地理・自然地理の各分野の理論や調査法、研究法を学ぶことがこれら授業の目的である。演習(ゼミ)形式で行い、レジュメのまとめ方や発表、討論の方法も学ぶ。 |
地理学演習2 |
1 |
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3 |
秋 |
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地理学演習3 |
1 |
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4 |
春 |
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地理学演習4 |
1 |
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4 |
秋 |
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卒業論文 |
8 |
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4 |
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四年間の学習、研究の成果をまとめる。テーマの設定、論文の体裁、研究成果の内容などのすべてが評価の対象となる。 |