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Vol.2−3   2000年3月号
「カルマン渦のできる島 韓国済州島
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 地理学教室には、気象観測衛星「ひまわり」と海洋気象観測衛星「ノア」の受信システムがあり、リアルタイムで受信される。この受信画像は、大型ディスプレイに表示され、研究室の外からも見ることができる。さて、冬にこの気象衛星画像を見ていると、面白い渦巻きが見えることがある。済州島の南側にできるカルマン渦だ(図1、写真1の枠内)。これがどうしてできるかは、自分で調べてもらうことにして、今月はカルマン渦のできる島、韓国済州島(チェジュ島)の画像を何枚か見ることにしたい。
 
済州島は人口約53万人、面積1840平方キロメートル(ほぼ大阪府と同じ)の韓国最大の島である。かつては、三多島(石,風,女が多い)の別称を持つ貧しい島だったといわれる。また、三無島とも呼ばれるがこの由来は、農業、漁業や狩猟などに恵まれ豊かだったため、この島には泥棒や物乞いがいなく、民家に門が無いことを意味するという。あい矛盾する説明だが、とにかく近年は,ミカン栽培の普及で農業収入が増大し、また温暖な気候と、風光明媚な観光地として脚光を浴び,韓国最大のリゾート地となった。観光化のせいでサービス業収入が増大し,島民の所得は大幅に増加したといわれている。
 この島は、第三紀末から第四紀更新世末に噴出した楯状火山である、ハンラ山(海抜1950m)の火山体からできている。ハンラ山には、きわめて多数の寄生火山があり、その数は360以上といわれる。これらの火山は、島の長軸方向に配列しており、この方向に発達する割れ目に沿って噴出したものであることがわかる。また、島の南を暖流が流れるため年間平均気温は約16度程度で、大陸の冷たい冬を耐える本土の人たちにとっては、温暖なこの島はまさに韓国のハワイなのだ。植生の分布などもおもしろいのだが、これはまた別の機会に。  


       <これらの画像の使用は、個人的な目的であってもご遠慮ください>  

      
図1:カルマン渦       写真1:海洋観測衛星NOAAでみた済州島南のカルマン渦列(枠内)           写真2:LANDSAT TM ナチュラルカラー画像


 
写真3: 済州島北東部のトゥルーカラー画像  多数の寄生火山が見える


写真4:  TM6の熱赤外画像でみた、済州島周辺の海水温度の分布

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