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VOL.2-3  2000年3月

「チェコの美しい街−カルロヴィヴァリとチェスキークル ムロフ」
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 ヨーロッパの共産主義が事実上崩壊した結果、以前よ りずっと自由に観光できるようになったことから、近 年、旧東欧諸国への旅行熱が高まっているようです。こ の地域を訪れるのなら、まずはプラハやブダペストを見 るべきですが(この2都市は、絶対に見る者の期待を裏 切ることはないでしょう。それほど美しくて見どころの 多い街です)、今回はあえてそれを避け、プラハから 100kmほど離れたところにある二つの美しい街を紹介し ます。
 カルロヴィヴァリ(ドイツ語名カールスバート)は、 ヨーロッパでも著名な温泉保養地です(写真A)。市内 にはコロナーダと呼ばれる洒落た温泉場があちこちにあ り、日本の温泉街とはかなり雰囲気が違います。ヨーロ ッパの温泉というのは、レジャー施設というより、もっ ぱら治療施設と考えられているので、各地から来た治療 目的の湯治客がのんびりとくつろいでいる姿に出会いま すし、とくに飲泉(温泉を飲むこと)は重要な療法のひ とつなので、コロナーダの中では、独特の形をした陶製 のコップを手に、飲泉場の蛇口からお湯を汲んで飲んで いる人々が多数見られます(写真B)。熱いのぬるい の、炭酸の効いたの水っぽいの、硫黄臭いの鉄臭いの、 と蛇口ごとに微妙に味が違いますから、コップ片手に街 中に多数ある飲泉場をハシゴするのも乙なものです。た だし、所詮は温泉の湯なので、決してうまいものではあ りませんが。

   

写真A                          写真B

 チェスキークルムロフは、ブルタヴァ(モルダウ)川 がS字状に蛇行する地点にあります。プラハから列車に 乗ること3時間足らずのところにあるチェスケーブディ ヨヴィツェ(この町のビールは有名で、アメリカ最大の ビール会社「バドワイザー」の語源となっている)より バスで30分ほど。バスは終点間近だというのに一向に山 の中に入る気配がなく、こんなので定刻どおり目的地に 着くのだろうか、と心配していた矢先だったので、カー ブを曲がっていきなり目前にお城が現れたときには、ち ょっと感動ものでした。この川岸にそそり立つ城がチェ スキークルムロフ城です。個人的な趣味でこれまでいろ いろな城塞を見てきましたが、この城の美しさは五本の 指に入ります(写真C)。その町並みは、まさに「中世 の街」がそのまま現代にタイムスリップしたかのよう (写真D)。城内は観光客に開放されていて、城のシン ボルでもある塔に登る(有料)と、ブルタヴァ川を隔て た旧市街が一望のもとに見渡せます(写真E)。この旧 市街と城を含む地域は、1992年に世界遺産に登録されま した。                     

  
写真C            写真D           写真E 


<1997年8月,内田順文 撮影>

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