Back Number をみる

VOL.22-08  2020年08月

  アメリカ・ニューメキシコ州-アルバカーキからサンタフェへ―

長島 弘道

※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。

「今月の衛星画像」 を見る


 

 サンタフェというと、サンタフェトレイル、サンタフェ鉄道などが思いおこされます。テキサス州・ニューメキシコ州・コロラド州から太平洋岸のカリフォルニア州にかけての地域は、かつてはスペイン領ヌエバ・メヒコといわれていました。今日のニューメキシコ州に相当する地域は、サンタフェ・デ・ヌエボ・メヒコ州で、首都はサンタフェに置かれました(1607年)。その後、1821年にメキシコが独立、1846年~48年のアメリカ・メキシコ(米墨)戦争でアメリカが勝利、ニューメキシコは1848年に準州となります。サンタフェには、聖フランシス大聖堂、サンタフェ鉄道などが整備され、銀行も開設されました。1912年にニューメキシコが州に昇格。サンタフェは州都となります。都市計画においては、日干し煉瓦を使用したスペイン・プエブロ様式の建物で外観を統一することが基本方針とされます。その結果と思われますが、サンタフェの街を歩いていると、確かに日干し煉瓦造りの建物が目に入ります。

 このニューメキシコ行きを計画している過程で、女性画家ジョージア・オキーフ(1887~1986)の存在を知りました。彼女は、1929年にはじめてこの地を訪れてその魅力にひかれ、その後しばしば訪れるようになり、やがてサンタフェの北およそ80㎞にあるアビキューに土地を購入。1949年以降は生活の場・仕事の場としてきたとのこと。今回は、残念ながらそこには行けませんでした。

 ここでは、アルバカーキからサンタフェへの移動、サンタフェの中心部の一部を紹介します。

アルバカーキ・サンタフェ間の距離はおよそ100㎞、サンタフェの標高2194m、人口8.4万人(2018年、推計)

 
   
   
  写真1 アルバカーキ ダウンタウンのホテルから北の方向を望む。
    サンタフェは北東方向。

写真2 アルバカーキのバス・鉄道のハブの一部
グレイハウンドバスとアルバカーキ市営のバスの発着所及びこの裏手にはアムトラックとレール・ランナー(線路は共用)の駅がある。

 
       
   
 

写真3 レール・ランナー エクスプレス
アルバカーキ・サンタフェ間の所要時間:1時間41分。
運行回数:1日8往復。開設:2006年。所有:ニューメキシコ州交通局、運営:Rio Metro Regional Transit District。

写真4 沿線の景観 
プエブロ オブ サンタフェ付近、道路は州間道路(インターステート)25号線。

 
       
       
   写真5 サンタフェ ディーポ駅
屋内にビジターセンターがある。写真右手の案内板には「ECOMOTIVE  Electric Bike Shop」と記されている。
写真6 日干し煉瓦様式の建物
Eldorado Hotel & Spa エルドラドは直訳すると「黄金の国」。
 
       
       
       
   写真7 ジョージア・オキーフ美術館
1997年会館。ニューヨークの摩天楼やニューメキシコの風景を描いた作品(抽象画)が展示されている。当日見かけた入館者はおよそ40~50人。
 写真8 Wパレス大通り
右手の高い建物は、ニューメキシコ州立美術館(1909年開設)
 
       
       
  写真9 総督邸前の土産物売り
総督邸は、1960年に合衆国政府によって歴史的建造物に指定された。その前でネイティブ・アメリカン(インディアン)が民芸品を売っている。
 写真10 聖フランシス大聖堂
この地に最初の教会が建てられたのは1626年、その後新しい教会が建てられたが、動乱によって破壊される。現在の教会は1869-86年に建設されたものである。
 
   
       
 

  写真11 サンタフェ プラザ(1)
10月はじめ、紅葉の木々に囲まれたベンチでくつろぐ。
写真12 サンタフェ プラザ(2)
プラザ ガレリア。アーケードの上はテラス・レストラン。午後4時になると観光客も少なくなる。
 
   
   
  (撮影:2017年10月4日 名誉教授 長島 弘道)  
   
 
     

                                              

今月の地理写真バックナンバー