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VOL.22-06  2020年06月

  世界遺産・グラン・プラスのフラワー・カーペット」

加藤 幸治

※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。

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 「世界で最も美しい広場」と言われる(というか,ヴィクトル・ユーゴーが言ったという)グラン・プラス.ベルギーのブリュッセルの中心の広場です.
 写真Aは市庁舎.これがあるからまさに中心なわけです.写真では塔の上の方が切れちゃっていることから,大きな建物であることが分かると思います.そこから右回りに広場を囲む建物を見ていきます.写真B(西側)の建物の一つ一つがそれぞれのギルドハウス(同業組合の本部・集会所的なもの)です.写真C左側にも建物(ギルドハウス)がありますが,北側で目立つのは写真Cの灰色の建物で,「王の家」と呼ばれています.現在は市立博物館.入場する価値ありの博物館でした.写真Dは「王の家」のすぐ隣のギルドハウスと「ブラバン侯爵の館」と呼ばれる建物.「ブラバン侯爵の館」は一つの建物っぽいですが,これも同じく複数のギルドが入るギルドハウスで,レストランなども入っています.
 
   
  写真A 
写真B   
       
   
  写真C  写真D 
 
    グラン・プラスでは2年に1度・偶数年に「フラワー・カーペット」と呼ばれるイベントが開かれます.切り花・ウッドチップなどを敷き詰めて,広場に「花で作った絨毯」を描きます.2018年のテーマは「メキシコ」ということでしたが,2016年は「日本」がテーマだったようです.2020年は8月13〜16日の開催を予定してましたが,残念ながら中止になりました.
 敷き詰められる花の中心はベゴニア.ベルギーは輸出もするベゴニア産地とのこと(行くまで知りませんでした).なのでベゴニア生産組合的なところのアピールも掲示されてました(写真E).
 開催日の早朝から,人手でグランプラスの地面に直接,敷き詰めていきます(写真F,G).で,完成すると,写真Hのようになります.
 
     
 

写真E 

写真F   
     
   
  写真G   写真H   
  写真I・J・Kは別角度から見たもの.どこがどうメキシコ的なのかはうまく説明できませんが,中心の花模様や茶色の使い方が間違いなくメキシコを感じさせます.夜には建物もカーペットもライトアップされ,昼とはまた違った雰囲気(写真L).観光客も半端ない人数です.スリ等には気をつけましょう(笑).  
   
  写真I  写真J   
   
   
  写真K 写真L  
   http://www.flowercarpet.be/en/#carpets-overlay には2018年をはじめ,各年の空撮(カーペットの全体像)が載ってますので,是非ご覧下さい(綺麗です).    
       
  ( 写真A〜L:2018年8月,加藤幸治撮影)  
 
     

                                              

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