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長谷川均(はせがわ ひとし)(教授) 一九五三年生 |
出生地 | 新潟県加茂市 |
学歴 | 法政大学大学院博士課程満期修了。博士(理学:東京都立大学) |
担当科目 | 地表環境の生い立ち、地理情報システム、環境リモートセンシングなど、地形学、GIS、RS関連の科目や演習、大学院の講義や実習などを担当しています。 |
研究分野 | ここしばらくは、「サンゴ礁地域の環境保全」をテーマに、サンゴ礁地形やサンゴ礁地域の土地利用調査などに専念してきました。ようやく一区切り付いたので、十年ほど前に書いた本を、そろそろ書き直そうかと思っています。リモートセンシングやGISの分野で貢献できるからと、イラク戦後復興支援の手伝いをし、その延長で中東地域の自然地理の調査を始めました。これもなかなかおもしろいので、これから数年は砂漠へいったり、海へ行ったりということになりそうです。 |
学生へ | 私は、「興味のあることを好きなだけやってもらう」ということにしています。ただし、きちんとした成果は求めます。元気のある人であれば、どうぞ長谷川ゼミへ来てください。ただ、サボル人、手抜きをする人にはけっこう怒りますから、それは覚悟してください。 |
その他 | 私生活では、一女一男の父。カミさんには頭が上がらない。生まれ変わったら大仏になりたい。 |
以上は、文学部で発行している冊子に掲載された文章です。
指導した卒業論文のリスト
最近の研究:「ニューズレター」の奇数号をご覧下さい。
学生に向けた、ことしのメッセージ
二十歳を過ぎれば、みなさんも酒を飲むことがあるでしょう。ことしは、酒の話しをすこし。
最近の学生は酒を飲みません。これは結構なことです。金も使わないし、へんな事故や事件を起こすリスクも減る。カラオケに付き合わなくて良いのは、私にとってもありがたい。
ところで、地理学教室でいちばん酒や料理にうるさいのは、某先生ということになっています。これは、ご本人が「味にうるさい料理人」を自負している ということが理由でしょう。この先生の料理は本当に美味しいという話しですが、私は残念ながらまだ。実は、私は自分が料理上手だと思いこんでいた時期がありました。しかし、それは勘違いの思い上がりでした。家族にいわれて悟りました。料理はセンス。何に付けてもセンスの無い人の料理が、美味しいわけがありません。
五十を過ぎれば、こんなことを書いてもイヤミにならないと思いますが、私は高い料理と高い酒が大好きです。高いところで食す高いものは、だいたいはうまいのです。好みの問題は別として、高い酒で不味い酒はあまりありません。私はウイスキーが大好きです。学生時代は安い酒しか飲めなかったけれど、今はソコソコ資金があるのでシングルモルト。比較的簡単に手には入って、うまいなぁとしみじみ思うのは「Mッカラン」と「Hビキ」。でも、これらの年代物はさすがに高いから気軽にご購入というわけにはいきません。1本の酒に何万円も使う勇気も度胸もないのです。
私は「白百合」という泡盛も大好きです。この泡盛、ほとんどの人が不味いと云います。でも、私にとっては不味旨(まずうま)。カビ臭く、独特の風味。旨いともてはやされる「K米島のK米仙」などと比べれば、強烈かつ激烈な味です。白百合を知ったのは、島の友人が飲んでいたから。この人は、他の人と「同じ」がイヤな人で、すこし無理してカッコつけているような気配を感じることもあるのですが、白百合はアタリでした。
不味旨といえばラフロイグ。あの酒が普通に売られているのが私にとっては不思議です。とても日本人が好む味とは思えないのに、新潟県加茂市という、私が生まれた片田舎のスーパーにさえ並んでいるのです(一番安い10年ものですが)。なんたることかと思いました。「英国王子がご愛飲」といコピーが加茂オトコの心をくすぐるのでしょうか。
西アジアへ行くと、水割りで白くなるアラックという酒があります。あれは甘すぎて、旨いものではありません。酒屋などまず見つからない中東の田舎で、手に入る酒がアラックだけといわれても買わない方がマシかもしれません。いつだったか、これなら旨いかもしれないと、「キング・オブ・アラック」という銘柄を飲んでみました。「まずい」の王様。やはりダメ。私は、どろっとした渋めの赤ワインも大好きです。もう卒業してしまったけれど、大学院生だったU君は、私好みのワインをときどき伊勢丹で仕入れて来てくれたのでした。私は飲むだけ。目利きが傍にいる至福。
なんだかんだと偉そうなことを書きましたが、調査の終わったと、寝る前に星でも眺めながら飲む酒は最高です。年に何回か、行く先々でこんな暮らしをしているからフィールドワークはやめられないのです。