瀬戸玲子先生は、2000年3月をもって 国士舘大学を退職されました。

経歴とゼミについて                     瀬戸 玲子  

  私は大学卒業後すぐ、国家公務員試験6級職(今でいえばT種)採用で国土地理院に入り、日本全土を対象とし空中写真や地形図、国の統計資料を使って地理調査をし、主題図を編集する仕事に長くたずさわってきました。真夏の1〜2カ月1人で長期出張し、土地利用図作成したことも何度かあります。大学の研究室と違って、役所の組織では自分の専門とか、自然地理・人文地理の区別は許されず、2〜3年ごとに担当する仕事が替わり、これをこなしてゆくことが必要でした。 建設大学校や、非常勤講師をしてきた国立・私立の大学、専門学校では地理院での経験を生かした地図学、測量学、地理調査法、環境調査、地形学、アジア地誌、人文地理概説と広い分野にわたって教えてきました。

<ゼミの内容>  
 卒論のテーマでは、土地利用・水利用計画、開発・防災・環境保全対策などを扱い、地形図や空中写真を持って現地調査をし、あるいは統計を使って主題図をまとめるといった実態的な調査をする学生を歓迎します。このような応用地理学的な調査では自然地理、人文地理の区別はなく、両方にまたがり、自然と人文のかかわりを考えるということになります。


<最近の研究>
・日本における地形分類別土地利用:メッシュデータによる分析、地図、24(4)、1986.
・産業大分類別就業者構成比の変化:1965〜1985年 の関東地方を中心に三角ダイアグラムを利用した地図 作成による考察、国士舘大学文学部人文学会紀要、 25号、1992.
・関東地方における昭和40年(1965)〜60年 (1985)の市区町村別通勤人口分布の変化(1):主 要都市への通勤人口、地図、33(2)、1994.

・同上(2):東京都特別区部への通勤人口、地図、33-1、1995.
・関東地方における集団住宅建設の立地条件と経年変化(二見昭宏と共著)、国士舘大学地理学報告、No.4、1995.

<指導した卒論の例>
・衛星都市、川越市の住宅地における土地利用変化
・東京都足立区千住地区における土地利用の混在構造
・駅前商業地の開発及び整備状況と地価価格の関係 横浜の第2都心と3つの副都心を例に
・人口増加に伴う市街地周辺の土地利用変化について