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加藤幸治 ＜専門分野＞ 経済地理学，サービス産業論，地域経済論 mail to k2kato@kokushikan.ac.jp |
＜簡単な自己紹介＞
1969年3月9日（日曜日）生まれ．生まれたのは神奈川県辻堂市（生まれながらの湘南ボーイ！？）．とはいえ，3歳の頃には引っ越し，大学院を出るまで横浜市戸塚区にいました．
横浜市立大学文理学部文科卒業（大学は現存しますが，学部学科とも改編されて今は残っていません．正式な専攻というようなものはなかったのですが，4年間，地理学を専門的に勉強していました）．明治大学大学院文学研究科地理学専攻へ進み，博士前期修了後，同博士後期課程に４年間いました（要するに1年 留年しています．ただ大学院ではそれほどめずらしいことではありません）が，就職のため退学．こういう場合，多くは単位取得退学ということになるのです
が，当時の明治大学大学院にはそういう制度はなかった（今もないと思う）ので，経歴上は退学になっています．就職したのは広島大学文学部の地理学教室で， 助手として4年間勤めた後，2001年に国士舘大学文学部に来ました．国士舘大学に来てから，明治大学大学院に博士論文を提出し，博士（地理学）の学位をもらいました．
専門は経済地理学，サービス産業論です．「サービス経済化」の下での，日本経済の地域構造再編のメカニズムやその諸結果などについて， サービス産業の地域構造を主たる研究対象として研究しています．ちょっと難しいので，こうした研究に関わるキーワードを並べると，次のようになろうかと思
います．サービス経済化，事業所サービス業，情報化，情報サービス産業，東京一極集中，都市システム，地方都市などです．
農業地理学や工業地理学というのは何となくどんなものか想像できると思いますが，「農業」や「工業」の部分が「サービス産業」になった サービス産業地理学をやっていると思ってもらえば，分かりやすいかと思います．サービス産業の中でも研究対象としているのは事業所サービス業，なかでも情
報サービス業ですが，上記の課題との関連から観光業や介護ビジネスなどの産業特性とその地理的展開にも興味をもっています．
出身は横浜ですが，地方都市や地方の地域経済の「問題」にも強く関心を持っています．サービス産業を対象としていますが，大都市よりも中小都市の方に関心があります．
＜学生のみなさんへ＞
上記のような専門と関連して，現在の経済や社会についての見方は，皆さんよりは一日の長があろうかと思います．そうした者から言うと，今，日本は非常に大
きな「転機」を迎えています．良くも悪くも，これまでの「常識」では考えられないようなことが目の前で展開しているといえば分かりやすいでしょうか．国全体の人口が減少していく，終身雇用・年功序列などといった考え方が通用しなくなり，非正規雇用の占める割合が約3分の1を占めるといったことがその象徴です．
そうした中では，これまでの経験や知識が必ずしも役に立つとは限りません．これまで以上に自らで考え，行動していくことが重要です．まして1980年代生まれの人たちは，こうした転機の「谷間の世代」として「積み残し」されてしまう可能性もあります．一時的に上がった就職率などは，国際的な経済状況の転換（これに関しては2008年夏の「リーマン・ショック」を契機に，という表現が多いと思います．たしかに日本の失業問題などから見ればそうですが，経済悪化の兆しについては，2007年の「サブプライムローン問題」の発覚から警鐘が鳴らされており，それがいよいよ現出化したのが2008年にすぎない面がありますが，「2008年からの危機」と（わざわざ）いうのは，やや穿った見方ではありますが，「失業問題」を「やむを得ぬ事情」として「正当化」するためのような気がします）によって，また下落することになりそうですし，そもそも少し前には，「積み残し」のあおりを受けて，卒業までに就職が決まらなかった学生が実際にいました（いわゆる「忘れられた世代」です）．その人達の「失業問題」はなんら解決してませんので，ことは「リーマンショック」などという一過性の問題ではありません．
かように「厳しい状況」にある中，なぜ大学に来たのか，大学で何をしようと思うのか，大学で学んだ結果，自分はどうしよう（どうすべき）と思うのか，など，常にではなくてもいいですが，少なくとも時々は，考えてみてください．ただ流されるままに過ごしていると，いつの間にか「乗るべき船はすでに出ていた」ということになりかねません．学生時代を大切に過ごしましょう．
＜最近の研究業績など＞
・IT企業グループにおける企業戦略とサービス関連子会社の展開・再編
−A社グループを事例として−．『経済地理学年報』，第51巻第3号，pp.225-241，2005．
・世界の空港における「賑わい」と「臨空立地」．『地理』，第51巻第9号，pp.36-39．2006．
・情報技術と流通革命．上野和彦・椿真智子・中村康子編著『地理学概説（地理学基礎シリーズ1）』，朝倉書店，pp.42-44． 2007．
・2000年の日本における職業別就業者の地域的展開：都道府県別データからの分析．『国士舘大学地理学報告』，第16号，pp.65-78．2008．
＜これまでに指導した卒論のタイトル（例）＞
・茨城県波崎町における不耕作農地の新しい土地利用
・東京都・神奈川県におけるブックオフの立地展開
・埼玉高速鉄道開通による沿線地域への影響 （※ 全国地理学専攻学生卒業論文発表大会にて発表）
・川越市における中心商店街の変容と来街者の変化
・青梅街道沿いにおける建築物スカイラインの形成要因 （※全国地理学専攻学生卒業論文発表大会にて発表．加筆訂正後，地理科学学会にて加藤と共同発表．『都市地理学』4号に加藤と連名で論文として掲載）
・東京湾アクアラインと房総の観光産業の現状
・後追い調査からみた川越市中心商店街の利用形態
・コンビニエンスストアの立地地点と取扱商品−武蔵野市に立地するＣＶＳと国道２０号線沿いに立地するセブンイレブンを事例に− （※ 国士舘大学地理学報告に一部を発表）
・大宮駅前商店街の変容とその要因
・長野市中央通り商店街における商店街の変容と地域内分化
・横浜市におけるスカーフ産業の縮小と捺染工業の現況
・台東区におけるマンガ喫茶の立地展開 （※ 全国地理学専攻学生卒業論文発表大会にて発表．国士舘地理学報告に一部を発表）
・町田市における衣料品小売店の立地
・千葉市における宿泊施設の立地展開