:::仁藤ゼミ紹介::: 

日本において古代とはいつを指すのでしょう?
いろいろな意見がありますが、卑弥呼の出現から、藤原道長の栄華までを含むと理解しています。

 34年のゼミでは、『三代実録』『令義解』の輪読を中心に、古代史関係論文を読んでいます。『三代実録』とは、平安初期の清和・陽成・光孝天皇の三代の記録です。応天門の変、貞観地震、元慶の乱…。読み進めながら、内憂外患の時代を乗り切った古代の人々の逞しさを感じるでしょう。

 『令義解』は、平安初期に作られた養老令の公的注釈書です。これをもとに、『令集解』や中国令に関連する史料、その後に出された法令を読み合わせています。古代社会における法と実態の関係を考えます。

 その多くが漢文ですが、初めは苦労していた学生も読み進めるうちに読解力がついてきます。また、ゼミ内の学生同士で、研究・学習情報を共有し、助け合いながら、チームワークが形成されていきます。古代史は団体戦で学び、卒論は個人戦。達成感は圧巻でしょう。私はそれをサポートできればと心がけています。

 日本列島に初めて国家が成立する時代。グローバルなつながりの中で、日本を見てみれば、違う姿を発見できるかもしれません。一緒に学んでみませんか?

 

【いままでの主な卒論のテーマ】

『常陸国風土記』にみえるヤマトタケル伝承、蘇我氏の権力基盤、女帝論、宇佐八幡宮における神仏習合、正倉院伝来の楽器、祥瑞と改元、百済王氏の史的意義、怨霊と御霊会、伊勢斎宮と後宮、御遊の成立など。