考古学実習写真集(2010年夏)

古墳を測る@

古墳を測るA

道具の向こう側

測量セット

機器の先に見えるのは…

瓦を実測中
 


考古学実習とは!?

 

 

 考古学実習は、夏休み、春休みの数十日間を利用して、年間2回行われます。関東近郊の遺跡での発掘調査や、報告書作成のための整理作業など、考古学における基本的な技術を習得することを目的としています。また、1年生も参加することができるのは、考古学を学べる大学の中でも数少なく、国士舘大学の考古学実習の大きな魅力です。

 実習の内容は、調査範囲の設定・整備から、遺跡・遺構の発掘、図面作成、出土した遺物の実測など、考古調査の基本的な作業を先生方のご指導の下、自分たちの手と頭を使って行います。那須官衙遺跡などの国指定史跡の発掘や未調査の古墳の測量など、国やその土地の歴史において欠かすことのできない、歴史的価値の高い遺跡・遺物に触れることができるのです。また、夏と春の長期休暇中だけではなく、世田谷キャンパス内に設けられた2ヶ所の考古学実習室を利用して測量に使う機材演習や遺物の整理を行ないます。考古学は情報戦ともいわれますが、各地域から寄贈される最新の情報・調査報告書・論文を使って知識を身につけることもできます。

 実習の準備・運営は須田勉教授のご指導の下、学生が中心となって行います。1年生から4年生、大学院生までが、一つの宿舎で自ら炊事、洗濯をして、生活をともにします。 宿舎では、夜遅くまで、一日の作業の確認や、翌日以降の計画を上級生、下級生みんなで議論することもあります。また、実習先の地域の方々や子供達との交流会が開かれ、素晴らしい出会いがあります。こうした地元とのつながりの大切さを実感できるのも考古学実習の魅力です。

 考古学実習は、考古学を学ぶものにとって最高の学びの場となっています。考古学を学ぶために、全国から集まった仲間との出会いが考古学実習にはあります。この出会いは人生において、かけがえのないものになることは間違いありません。そして、同じ目標をもった仲間達との日々の生活は、知識・技術を得られるだけではなくて、人間としてステップアップする可能性を広げてくれることでしょう。

 皆さんぜひ、国士舘大学の考古学実習に触れてみてください!

宮原正樹

考古学実習の様子が国士舘大学HPの「ドキュメント国士舘大学」に掲載されました!
 
 


|| 考古学実習の実習先 ||

平成23年度(2011)は那須官衙遺跡発掘調査・那須地域周辺の古墳調査などを予定しています。


主な行き先や作業
平成22年度(2010) 那須官衙遺跡出土遺物の整理
那須地方周辺の古墳測量調査
浄法寺廃寺跡(栃木県那珂川町)の発掘調査出土品整理
平成21年度(2009) 那須官衙遺跡発掘調査など
浄法寺廃寺跡(栃木県那珂川町)の発掘調査出土品整理
平成20年度(2008) 川崎古墳発掘調査
新屋敷古墳発掘調査
東八木窯跡群出土遺物整理作業
平成19年度(2007) 浄法寺廃寺跡(栃木県那珂川町)の発掘調査出土品整理
新屋敷古墳石室内発掘調査
東八木窯跡群出土遺物整理作業
平成18年度(2006) 相模国分寺跡(神奈川県海老名市)の発掘調査
下野薬師寺跡出土遺物の整理作業
浄法寺廃寺跡(栃木県那珂川町)の発掘調査
平成17年度(2005) 相模国分寺跡(神奈川県海老名市)の発掘調査
柏崎窯跡出土遺物の整理作業
富士見塚古墳群(茨城県霞ヶ浦町)出土の埴輪の整理作業
平成16年度(2004) 富士見塚古墳群(茨城県霞ヶ浦町)の発掘調査
相模国分寺(神奈川県海老名市)の発掘調査
柏崎窯跡群(茨城県霞ヶ浦町)出土品の整理
平成15年度(2003) 相模国分寺(神奈川県海老名市)の発掘調査
柏崎窯跡群(茨城県霞ヶ浦町)の発掘調査
下野薬師寺(栃木県南河内町)出土品の整理
平成14年度(2002) 柏崎窯跡群(茨城県霞ヶ浦町)の発掘調査
下野薬師寺(栃木県南河内町)出土品の整理