2008年の教育実習

 

 専任の教員が手分けしての訪問ですが,今年の取材先は,顧問をしているサークルの部員だったり,卒業研究のゼミ生だったりといった関係を配慮した結果,奇しくも北関東・東北特集になりました。もちろん,都内とか,大阪・沖縄での実習もあったのですよ。南から北へご紹介します。

 

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I.Yさん

茨城県笠間市

IY

M.C.さん

栃木県二宮町

MC

S.M.さん

福島県須賀川市

SM

H.E.さん

福島県郡山市

HE

H.A.さん

福島県福島市

HA

 

 

 

 

I.Y.さん 《茨城県笠間市》

 

幼稚園と,小学校と中学校とが隣接して(というか,同じ建物の上と下というところもあるようです)建てられていました。IYさんの実習へ訪問した当日は,2年生の国語の授業実習をしていました。落ち着いた授業で,1年生で習った漢字を思い出しながら,絵をみてそれを漢字を使って表現していこうというもの。

 

集中力のある授業でした。

 黒板に字を書く。慣れていないと実は難しいです。でも落ち着いて,腰を落して適切な姿勢で書く。そんな基本を押さえて,しっかりできてました。

 左は,子どもの表現を紙に書かせて,黒板に並べたところです。

 様子を表すことばを使ったりして,かなり長い表現ができている子どももいました。それぞれの子どものよいところを授業で発揮できるようにしたいという意欲的なIYさんでした。

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M.C.さん 《栃木県二宮町》

 栃乙女奮闘中! 地元の出身小学校(他の4人もそうでしたが)にお世話になっています。日頃話をしていても,この町を誇りに思っている人だなと思っていました。イチゴの有数の産地で,訪問した日は,ちょうど学校行事として近くの農家に子どもたちがお邪魔して,イチゴを摘んで,食べられるという活動をしていました。

 校長先生には,とてもお世話になりました。中学校・高校では部活動が盛んで,このような農業が盛んな町であっても,家業を手伝うこともまれで,また,全てのご家庭が農業というわけでもない。田植えでさえも,学校で積極的に行事化して経験させたい。卒業してしばらくたってから,このような行事を思い出すことで

この町出身である誇りが子どもに芽生えるだろうなと思いました。

 

 出会う地域への順応性を持つ,MCさんです。この柔軟性の,背骨にある,この地域に対する誇り,うまい言葉が見つけられませんが,MCさんなりの一種の郷土愛を,これまでのサークルでの活躍から感じていました。そして,この小学校への訪問で,ちょっとだけ,よりよく理解できたように思います。

 是非先生になって欲しいですね。それも小学校の先生が合っていると思いますよ。校長先生のお言葉に心より同感しました。

 

 ちなみに,二宮町の二宮とは,戦前の小学校には必ず像があった偉人,二宮尊徳に,ちなむもの。壮年期に住んだ居宅が復元保存されています。

 神奈川県にも二宮町がありますが,「町の名前は、町内にある川勾神社が「相模国二之宮」と呼ばれることに由来する。」(Wikipedia:

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%AE%AE%E7%94%BA_(%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C)

尊徳先生のご出身は,神奈川県二宮町のお隣の小田原市なのだそうです。

 またも,Wikipediaの「二宮尊徳」からの引用ですが,「その才能を見込まれて、小田原藩大久保家の分家であった旗本宇津家の知行所であった下野国桜町領(現在の栃木県芳賀郡二宮町周辺、なお同町の町名の由来は二宮尊徳である)の仕法を任せられる。後に東郷陣屋(栃木県真岡市)にあって天領(真岡代官領)の経営を行い成果を上げる。その方法は報徳仕法として他の範となる。」とあります。

 

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S.M.さん 《福島県須賀川市》

 訪問した日は,5時間目,道徳の授業実習。この日は,3時から救命救急法の講習を地域の人も交えて行なわれるとのことで,帰りの会との合間を縫って校長室で簡単なその授業実習について意見交換しました。

 道徳の授業は難しいと良く言われます。どうしても徳目の羅列に終わってしまい,子どもたちに聞いてよかったという何かを残せるかどうか。そんなところが難しさなのかもしれません。その点では,ことわざに着目して,国語の授業の要素もある面白い授業にすることができていたと思います。

 しっかりした学習指導案を書いて臨んだ授業実習でした。そのよくできた学習指導案の構成の,前と後ろの違い,つまり構成の中での積み上げを,もう一歩意識できれば,もっとよくなったかもねとは,私の授業後の助言でした。

 単に後輩を育てるだけではなく,学校挙げて,現任の先生の刺激として,教育実習を意識したい。そのような校長先生からのお話しを承りました。国立大学の教育学部の附属校に見られるような,綿密な研修計画をたてて戴いていました。そして,教育実習を前に,学習支援ボランティアとしても大学の春休みになっている3学期にお邪魔させていて,教育実習へのステップにも意図的に取り組んで下さっていました。ありがとうございました。頭がさがります。

 

 

さあ,教科書を読んでみましょう。

 

「人のふり」の「ふり」は,良いことなのでしょうか,悪いことなのでしょうか。

 

 机間指導,自力解決

 

 

  自分のこれまでの経験から,

  当てはまりそうなものを,

  教科書の書き込むページへ

  記していきます。

 

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H.E.さん 《福島県郡山市》

 

 訪問した日は,担任の先生の音楽の時間の授業補助。こちらの学校では,3週間目は1日に1時間の授業実習というペースで,しっかりと授業準備のできる配慮をして下さっています。郡山市の中心部に近いところで児童数も多く,4年のクラスは3組までありました。音楽室の窓から,新幹線が見えたりもしています。

 まじめで,向上心のあるH.E.さんを,高く評価して下さって,濃やかな援助を担任の先生からも,校長先生からもして戴けているなと,訪問してのお話しを伺って再確認できました。

 音楽の授業は,ジャマイカ(中南米の西インド諸島)民謡のリズムを取り入れた教科書にある楽曲。音楽室で,床に座っての活動ですが,ちょっと手ごわいリズムにチャレンジしようと,ある子どもは膝を立てて意欲を示します。後ろから参観していても,床に座っていることで,姿勢の変化を見ることができて興味深く思いました。

 授業補助の場合,授業場面に応じて,どこに居るか,何をするかが違って来ます。特にこの曲の場合,一斉指導,グループ練習,個別練習と集団の形態も様々でしたが,H.E.さんは適切に行動していたと思います。一番大切なのは,授業者の意図を知り,その授業の成功をともに願うということなのでしょう。それがH.E.さんの向上心によって自然に為されていたように思いました。

 

 はい,このリズムを,みんなで一緒に手拍子でやってみましょう。

 

だんだん,リズムが難しくなってきましたね。

 

グループ練習に移る前の,個別支援。

 

個別練習。譜面に階名の書き込み。

 

この場面では,子どもたちの中にかなり溶けこんで授業に参加。H.E.さんがどこに居るかわかりますか?

 

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H.A.さん 《福島県福島市》

 

 福島市といえば,福島県の県庁所在地ですが,市街地からみると西の方に当たる地域です。小規模校なのでクラスの子の顔と名前はバッチリ覚えたでしょ? とH.A.さんに聞いたら,はい,38人完璧です との答え。この38人とは,クラスの人数ではなく,全校の児童数なのだそうです。

 冬は雪が積もるところなのでしょう。昇降口すぐの屋内に,38人が集まれそうなスペースが作ってありました。ストーブで暖房もできるようです。前泊して訪問しましたが,前日に道の実地踏査をしてみたら,ちょうど低学年の下校時。恐らく学童保育なのかな隣接の地域集会所に行く子どもたちの姿がありました。

 H.A.さんの在学中は,2年間複式学級(複数の学年で,1つのクラスを作ること)を経験したそうですが,今年度は,2・3年と,5・6年が複式学級とのこと。研究授業があとの時間なので,1時間目には,校長先生にお世話になって,学校全体,特に複式学級の様子を見学させて戴きました。2年と3年とは,算数の時間数が異なったり,2年にある生活科が3年では社会・理科になるなど,適宜クラスを分割し,教頭先生や講師の先生が補助に入ること。5・6年でも,理科では危険が伴うこともあるので,学年別に行なうなどの時間割上の工夫を為されていました。

理科の授業(5年)

 

 国語の研究授業は,「あひるのあくびは,あいうえお」,それぞれの行の最後に,「あいうえお」,「かきくけこ」・・・があるリズミカルな作品です。ひらがなの学習では,これで全部の文字が揃うことになります。H.A.さんは,音のはっきりした発音に注意を払いながら,ナンセンスに流れがちなところを,動作をいれて子どもに楽しませようと工夫していました。

 授業のあとの検討では,その意図を活かすためには,詩を子どもが覚えていることが必要なのではないだろうか。ある部分を隠してみて言わせてみるなどの,いじわるを敢えてして,覚えさせてから,そのあとで黒板にプロンプトを見せながら身体の動きを入れた方が授業がスムーズになったのではと意見交換。教頭先生からは,国語に関する造詣の深い助言を戴きました。子どもに口の形を意識させての発音,おろそかになりがちですので,大切なことです。この点はとても気を付けて,意識的にはっきりした発音をH.A.さんがしていたことが印象的でした。

 朝,「あ,遠方にどうもありがとうございます」と,校長室に挨拶にきた,H.A.さんは,子どもたちと遊ぶときの服装なのか,凛々しいジャージー姿でしたが,研究授業のときには,早変わりのスーツ姿。さて,その授業の様子の紹介です。

 

 

 さあ,みんなで一緒にきょうの目あてを読んでみましょう。さん,はい!

 

 

 この口の形を見れば,どの音の説明か分かりますよね。

 私の説明は略します。

 

 

 さあ,ひろいところで,動いてみようか。・・・・「あひるのあくび」って・・・

 

 詩を楽しむ意図を動作でねらってみました。

 

 

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