※ 「今月の衛星画像」 2012年のテーマは 世界の三角州 です ※
Vol.14−08 2012年08月号
「ウラジオストクと綏芬河(すいふんが)の三角州」
このページはブロードバンドを使ってご覧ください。画像はWeb用に画質を落としています。
このページは、1024×768以上の画面でごらんください。画面が小さいと写真の配列位置がこわれます。
「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2012年のテーマは、「世界の三角州」です。衛星画像を使って、世界の「三角州」を見てまわりましょう。
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
綏芬河(すいふんが)は、中国黒竜江省東南部、吉林省東部に水源を持ち、ロシア領内を流れてウラジオストク付近で日本海のピョートル大帝湾に注ぐ川である。英文では Razdolnaya
River と書く。ウラジオストクはロシア極東にある不凍港として有名で、ロシア海軍の太平洋艦隊の基地が置かれる軍港都市である。下の画像では解像度の関係でよくわからないが、Google
Earth等の高解像の衛星画像を見ると、多くの軍艦が係留されている様子やなんだか無機質な感じのする町並みがよくわかる(このリンクはGoogle Earthが起動します)。 不凍港とはいっても、春先までは薄い海氷に覆われることもあるようで、下の画像1などはまさにそのような時を捉えたものである。ピョートル大帝湾は、ロシアにおける日本海最大の港湾で湾口は200km、奥行きは80kmほどもある。この湾の内部にさらに多くの入江が点在している。ウラジオストクは、シベリア鉄道の東方の始発駅であり、軍港としてだけでなく商港としても重要な役割を果たしている。2012/7/15の朝日新聞によれば、この近くのザルビノにあるトロイツァ港(画像1の範囲外わずかに南)からは、シベリア鉄道につながる引き込み線から1編成30両の貨車でマツダの新車がいちどに300台あまりもモスクワへ直送されるという(海路60日が陸路では11日)。 綏芬河は、この湾に流れ込む最大の河川だ。三角州は下流域まで直線的な区画の土地利用がされていることが画像2から読みとれる。丘陵地の多い地域にあって、綏芬河の三角州は貴重な耕地として利用されているのだろう。 |
地図1 ウラジオストク周辺の地図 google mapより切り出し スケールは左下 |
画像1 ピョートル大帝湾とウラジオストク LANDSAT TM 2000/03/14 ナチュラルカラー画像 |
画像2 綏芬河の三角州 LANDSAT TM 2000/03/14 ナチュラルカラー画像 |