※ 「今月の衛星画像」 2008年のテーマは 島 です ※
Vol.10−12 2008年12月号
「ロードス島(ロドス Rhodos島) 」
このページはブロードバンドを使ってご覧ください。画像はWeb用に画質を落としています。
このページは、1024×768以上の画面でごらんください。画面が小さいと写真の配列位置がこわれます。
「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。
2008年のテーマは「島」です。衛星画像で世界中のさまざまな「島」を見てゆきましょう。
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
ロードス島はエーゲ海の南東部の端にあり,アナトリア半島南西端沖にあるギリシア領の島です。ドデカネーゼ(ドデカニソス)諸島最大の島でもあります。アテネから飛行機で行くのですが、秋から冬は天候が悪くしばしば欠航になるそうです。トルコ領だったこともあるので、目と鼻の先にあるトルコからのルートも当然あるのでしょう(船便は確実にあるようですが、飛行機は未確認です・・。現地の方は占領されていた影響か、トルコ嫌いが多いそうです)。この島は、南北78km,東西35kmで、面積は1398km2といいますから、沖縄本島より少し広いくらいの大きさです。人口は13万人で、半分がドデカネーゼの首府ロードス市に集まっているます。島の北東端にあるロードス市は、北側に崖をもつ台地の上に形成されています。島全体は水に恵まれ,気候は温暖で山間部は現在でも深い森林に覆われています。島の最高峰は標高約1220mのアタビロス山です。海岸から山地にかけての地域は起伏にとむことが下の画像からも読み取れます。島は全体として北上がり南下がりの地勢をもっているようです。土地は肥沃で、かんきつ類,オリーブ,ナシ,ピスタシオなどの果実、綿花、穀物、タバコなどがおもな産物です。海で採れる海綿もこの島の産物として有名だそうです。
この島は、その立地条件から、青銅器時代すでに,エーゲ海域とオリエント世界を結ぶ海上交通の要衝でり、古代エーゲ文明以来、文化の中心地でもありました。島を歩けばそこかしこに歴史的遺産を見ることができるそうです。世界の七不思議の一つであるロードス島の巨像が存在したことでも知られていますし、ロードス市の中世期の町並は「ロードスの中世都市」として世界遺産に登録されています。
この島をはじめとして、ドデカネーゼ諸島の島々にはさまざまな地形が見られます。ロードス島の画像をGoogle Earthで3Dで見ると、大きな崩壊地形など面白い地形に幾つも気がつきます。ぜひお試し下さい。
ようやく今年も最終回です。今回は行きそこねた島の画像を紹介しました。ある集まりが2008年の11月、ロードス島で開催されました。講義の真っ最中に休むわけにもいかず、また先に決まっていた国内での約束を反故にすることもできずに断念。これを1年も前から予想していましたとばかりに、大学院生の後藤智哉クンがニコニコしながらロードス島へ旅立ちました。お土産はピスタチオでした。写真1〜8は彼が撮影したものです。
ドデカネーゼ(ドデカニソス)諸島 マイクロソフト エンカルタ の地図より |
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画像1 ドデカネーゼ(ドデカニソス)諸島 LANDSAT TM 2000/08/3のデータより作成。 |
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画像2 ロードス島北部。 北東端がロードス市。画像の左下方にある植生の無い山地が、最高峰の1220mのアタビロス山。この画像の南東端の部分には大きな地すべりがあり、G.Earthの3Dでよくわかる。 | |||
写真1 イポクラツース広場 | 写真2 オリンピック航空 | 写真3 コマーシャルハーバー | 写真4 タクシー |
ロードス旧市街。タベルナやカフェなどの飲食店や土産物屋が軒を連ねている。奥に見えるのはスレイマン・モスク。旧市街には複数のモスクがあり、礼拝の時刻にはムスリムが集まる。 | ギリシャのフラッグ・キャリア。アテネからはこのATRターボプロップ機で約1時間の空の旅。 | アテネ近郊のピレウス港からのフェリーや、クルーズ船が接岸する。11月は観光のオフシーズンだが、船が着くと町が賑わう。 | ロードスではベンツタクシーが多かった。料金メーターはないが、行き先により料金が決まっているため安心。 |
写真5 ディアゴラス空港 | 写真6 ロードス新市街 | 写真7 騎士団通り | 写真8 鹿の像 |
ロードス島の空の玄関口。ギリシャでは自由な犬を多く見た。空港はロードス市から西へ10km程の海岸の近くにある。 |
新市街は第一次世界大戦後のイタリア占領下で発展。ヘルメットをかぶってバイクに乗る人をほとんど見なかった。 |
玉石が埋め込まれた旧市街の道。この坂を上った先が騎士団長の宮殿。旧市街は世界遺産に登録されており、車の進入は許可された車でも時間制限がある。 | 世界の七不思議のひとつ「ロードスの巨像」があったとされる場所。湾口を巨像が跨いでいたという。現在はロードスのシンボルである鹿の像がたっている。 |