※ 「今月の衛星画像」 2011年のテーマは 世界の湖沼 です ※
Vol.13−02
2011年02月号
「ニカラグア湖−中米最大の淡水湖−」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。
2011年のテーマは、「世界の湖沼」です。衛星画像を使って、世界の「湖沼」を見てまわりましょう。
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
中米ニカラグアの西部には広い盆地状の地域があり、低い山地で太平洋と隔てられている。この盆地状の地域にマナグア湖とニカラグア湖とがあり、マナグア湖から流れ出すティピタパ川でつながっている(地図参照、画像1、画像2)。いっぽう、ニカラグア湖の南東から流れ出すサンフアン川はカリブ海につながっている(画像4)。ニカラグア湖は、中央アメリカ最大の淡水湖(世界で10番目に大きな淡水湖)で長さは164km、幅は最大で約72km、面積8,029km2、最大深度70m、湖面標高は32mである。島の中央部にあるコンセプシオン山とマデラス山のふたつの火山は裾野でつながり、オメテペ島とよばれる島をつくっている(画像3)。ニカラグア湖には多数の火山性の島があり、湖岸にもカルデラ湖のような形状の湖沼が分布する。湖や島々はこの国の代表的な観光地の一つになっている。 前述のように、ニカラグア湖の西側は、狭い山地を挟んで太平洋に臨んでいる。この部分は最大でも300mほどの標高しかない。かつて、ここを開削し東西海岸部を結んで太平洋とカリブ海・大西洋をつなぐニカラグア大運河を建設する構想があったという。この構想は、いまだにときどき浮上することがあるという。在ニカラグア日本大使館のサイトにあるレポートは、大使館の方がまとめたパナマ運河とニカラグア大運河(最近の計画)との比較である(本文、図)。 |
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地図1 ニカラグア湖周辺 |
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画像1 ニカラグア湖のLANDSAT画像 |
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画像2 北西の湖岸 マナグア湖から流れ出すティピタパ川の河口がニカラグア湖の北西岸にある(画像中央)。下流の沖積地にたくさんのセンターピポッド農場(左上)がみられる。 LANDSATパンシャープン画像※(以下同様) |
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※パンシャープン画像とは、高空間分解能の白黒画像(ここではTM 8、15m)と低分解能のカラー画像(RGB:TM 321, 30m)を合成した高分解能カラー画像のこと。 | |
画像3 オメテペ島 二つの火山がつながってできた島で三万人ほどの人が住み、牧畜や農業が盛んだという |
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画像4 南島岸 南東から流出するサンフアン川(画像右)はカリブ海につながっている |