「今月の衛星画像」 2011年のテーマは 世界の湖沼 です 

Vol.13
02    201101月号

チチカカ湖−標高3,800mにある淡水湖−

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ADEOS
衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSAT
の場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOT
の場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

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 2011年のテーマは、「世界の湖沼」です。衛星画像を使って、世界の「湖沼」を見てまわりましょう。


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 アンデス山中、ペルーとボリビア国境にあるチチカカ湖(ティティカカ湖、Lago Titicaca)は地殻変動で作られた構造湖である。水面の標高は3,812mあり、動力船が航行する湖としては世界最高地に位置する(地図1)。湖岸の年平均気温は0℃程だが、湖の中央では8〜 10°Cほどありはやや温度が高い(ウィキペディアによる)。この湖は水深が深く、堆積物で埋積されることなく存在し続けている寿命の長い湖(古代湖)でもある。ペルー側の大きな湖は最深部が300mほどに達するが、ボリビア側の小さい湖の最深部は40mほど、大部分が5〜10mといわれる。ふたつの湖盆は、幅800mの海峡でつながっている(画像1)。湖の広さはふたつ合わせて8,562 km2で琵琶湖の13倍ほどの広さを持つ。画像2のペルー側(西側)の湖岸に緑色に見える部分はトトラとよばれる葦の仲間の植物がつくる湿地が広がっている。付近にはトトラでできた浮島があり(画像3)、かつては先住民が数多く居住していたというが現在は観光客向けのものという。

地図1 チチカカ湖周辺
マイクロソフトエンカルタ地図より切り出したもの スケールは300km

画像1 Terra/MCDSの画像
NASAのサイトにあるチチカカ湖周辺の画像
を引用 2004年6月

画像2 ペルー側の湖岸
Puno付近の沿岸にみられる緑色の部分がトトラという植物が密集する葦原 LANDSAT 2001・07/22
画像3 トトラでできた浮島と水路を走る船 多くは観光客向けという Punoの北方
グーグルアースから。スケールは288m