※ 「今月の衛星画像」 2014年のテーマは 東経20度を南へ です ※
Vol.16-01
2014年01月号
「スバルバール(スヴァールバル)諸島」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2014年のテーマは、「東経20度を南へ」です。衛星画像を使って、東経20度に沿った景観を見てまわりましょう。
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
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東経20度を南へ 東経20度の経線は,北極点からスバルバール諸島のスピッツベルゲン島を経てスカンジナビア半島の付け根付近へ上陸する.その後はバルト海を渡りユーラシア大陸へ.アルバニアからイオニア海,地中海を経てアフリカ大陸へ.アフリカ大陸のいちばん名が部分を通って南アフリカ共和国へ.ここから南極海を経て南極大陸に至る.経線の中でももっとも陸地の上を通過する距離が長いものの一つだ.今年の「衛星画像」は,東経20度の罫線に沿って見られる景観を捉えることする. 一回目はスバルバール(スヴァールバル)諸島である.現在ノルウェー領のこの島は,17世紀に捕鯨基地が作られたことがきっかけで集落ができたが定住者は19世紀末までいなかった.20世紀に石炭の鉱床が見つかり大規模な掘削が始まり定住者が出始めたという.ツンドラ気候下にあるこの地域の日平均気温は夏は5°C、冬は-12°Cという.なかなか訪れることができない地域だが,氷河地形や周氷河地形の宝庫でありかつて日本の研究者も数多く訪れている場所でもある. 画像は,1999年7月9日に取得されたLANDSAT ETM データから作成した.画像1では,西にスピッツベルゲン島,北東にバレンツ島,南東がエドゲ島である.7月に得られたデータなので,地表の露出した部分も広い.しかし海峡は海氷に覆われている.スピッツベルゲン島の東側にはフィヨルドやU字谷が見え,また海に注ぎ込む氷河もみごとである.氷河が後退した谷底の低湿地には,巨大なピンゴや大型多角形土などの周氷河地形が形成されているものと思われるが,画像2のパンシャープ画像(空間解像15m)でもよくわからない. 本学非常講師の長谷川裕彦先生のホームページに,スバルバール諸島,スピッツベルゲン島のすばらしい景観写真が載っているのでぜひ見てほしい. http://www.geocities.jp/hasegawa_hirohiko/HHno_homepage/1989landscapes_Svalbard.html http://www.geocities.jp/hasegawa_hirohiko/HHno_homepage/1992landscapes_Svalbard.html また,地震学者の写真紀行も 次のページにある.http://shima3.fc2web.com/29photo.html ところで,私が大学生の時に山登りで使っていた「背負子」が,スピッツベルゲン島に置きっぱなしにされているという.この地へ調査に行った教え子に貸したのだが,彼がどこかの小屋に置き去りにしてきたそうだ.アルミのフレームとオレンジのビニール布でできたもの.私の名前がマジックペンで大きく書いてある.見つけた人がいたら持って帰ってほしい. |
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地図 Google Map を一部加工 |
画像1 1999年7月9日に取得されたLANDSAT ETM データ |
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画像2 スピッツベルゲン島の画像 1999/07/09 LANDSAT RGB::453+Band8で合成したパンシャープン画像 | ||||||