※ 「今月の衛星画像」 2019年のテーマは Google Earth Engine で変化を追う です ※
 Vol.21
−03    2019年03月号

ブラジル・マトグロッソ州 拡大する農地」

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS
衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSAT
の場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOT
の場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2019年はGoogle EarthEngineを使用します

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 2019年のテーマは、「Google Earth Engineで変化を追う」です。


※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。


   
 赤丸は画像の位置を示す
 2019年のテーマは,「Google Earth Engine で変化を追う」です.担当者が多忙モードに入ったため,今年は少し手抜きをさせていただき,Googleさまを利用させていただきます.GoogleのサービスのひとつであるGoogle Earth Engineを使って,世界各地の過去30年ほどの変化を追跡してみることにします.

 アマゾン川流域における焼畑による農地の拡大は、1本の幹線道路とそれと交差する何本もの枝道沿いに拡大し、衛星画像で見ると魚の骨格のように見えることから「フィッシュボーン」とよばれます(画像1)。幹線と枝線沿いに農地が拡大する様子は、しばしば教科書などに取り上げられます。グーグルアースエンジンでみる動画1は、このような農地の拡大をよく捉えています。いっぽう画像2、動画2は、これとは少し形態を異にしています。動画で見えるように、いくつものポリゴンが周辺の森林地帯を侵食していくかのように広がっていきます。農地が拡大するパターンはこのほかにもありそうで、いくつかに分類できるかもしれません。
 マトグロッソ州は、ブラジル中西部地方に位置する広大な州で、ボリビアと国境を接しています。総面積は90万6806.9平方キロメートルで、ブラジルで3番目に広い州です。 地方の道路には雨季になると水没するものもあり、船や航空機が重要な移動手段となるということです。
 マトグロッソ州は、ブラジルの穀倉地帯を作っており、大豆、トウモロコシ、綿花、肉牛の生産でこの国の農業をけん引する地域になっています。また、農業以外にも、アグリビジネス、観光、養殖、創造的経済、宝石などが今後期待されている産業です。
 
  画像1 Google Earth Engine でみたマトグロッソ州の西側でみられるフィッシュボーン型の農地拡大ここをクリックしてWMV動画を再生してください
  画像2 Google Earth Engine でみたマトグロッソ州の中央部分でみられるポリゴン展開型の農地拡大ここをクリックしてWMV動画を再生してください