※ 「今月の衛星画像」 2012年のテーマは 世界の三角州 です ※
Vol.14−05 2012年05月号
「エーヤワディー川三角州」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団)です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2012年のテーマは、「世界の三角州」です。衛星画像を使って、世界の「三角州」を見てまわりましょう。
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この川の名称は、私たちにはイラワディ(イラワジ;Irrawaddy)川のほうがとおりが良いと思うけれど、最近はビルマ 語の発音に近いエーヤワディー川(Ayeyarwady)とよび表記するようになったという。エーヤワディー川は、ヒマラヤの南から下り全長
は2,170km、流域面積は411,000km2とされる。一年を通じて1,400km上流まで汽船で航行できる。古くは中国 雲南地方との交易路として、現在でも旧首都にして国内最大の都市ヤンゴン(ラングーン)と内陸部を結
ぶ重要な交通路である。 エーヤワディー川はミャンマーを縦断するように下り、下流で9本に分かれてデルタ地帯を形成する(と、いろいろなものに書いてあるが、どの河川をさして数えているのかわからないほど川の数が多い)。デルタは、河口から 300kmほど上流のミャンアウン付近を頂点に31,000km2のデルタを形成するが海抜高度は5m程度だという(断面図1,2参照)。衛星画像でデルタの表面を眺めると、蛇行の跡が美しいパターンを形作りまるで空へ駈けのぼるドラゴンのよう にも見える。 2008年5月始め、このデルタの南端をかすめるようにサイクロンが北東に横切り大きな災害となった。デルタ地帯を中心に10万人が亡くなり、ヤンゴン港では100隻以上の貨客船が沈没した。高潮の最大深は7mにも 達した。 文献:平石(2011)ミャンマーにおける高潮災害について、京都大学防災研究所年報 第54号A |
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画像1 エーヤワディー川三角州の全景(1999/12/30(北)と2000/03/03(南))をモザイク 少しわかりにくいが●がミャンワウンLANDSAT TM(RGB:321) |
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画像2 蛇行の跡が美しいデルタの上流部 1999/12/30 のLANDSAT TMデータによる(RGB:321) |
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断面図1 三角州の横断面図 | 断面図2 約300km間の三角州の縦断面図 |