※ 「今月の衛星画像」 2024年のテーマは 日本の絶景 です ※
Vol.26 -05 2024年05月号
「渡良瀬遊水池」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
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Sentinel衛星のこのシーンは見どころ満載です(画像1).群馬県内のいくつかの火山や火山山麓の地形,利根川上流部の段丘,下流の沖積平野などです.前者については,来月以降に扱うことにします. 画像4,5 は,渡良瀬遊水地です.利根川水系最大の支流である渡良瀬川に作られたこの遊水地は栃木県の南端に位置し,栃木・群馬・埼玉・茨城の4県にまたがる面積33km²,総貯水容量2億m³の我が国最大の遊水地です.この場所にはかつて,赤麻沼など5つ余りの沼沢が分布していたといいます(画像3).そのような大湿地を堤防で囲い,遊水地として造成したのが現在の渡良瀬遊水地です(画像6 国土交通省).1900年代の初期ということですから,いまから100年以上まえのことです.遊水池として洪水防止が目的とされてつくられましたが,歴史的にみれば足尾銅山(画像2)の鉱毒対策が造成された最大の理由です.鉱毒事件から一世紀を経た現在も遊水地の土壌には銅などの重金属が多く含まれているといわれています。 堤防の内側には,3つの調節池があり,大部分は増水時のみ貯水する構造です.平常時でも水域となっているのは,画像上でハート形に見える谷中湖だけです. https://www.ktr.mlit.go.jp/tonejo/tonejo00081.html |
画像1 Sentinek2 2023年11月3日 RGB342 |
画像2 足尾銅山周辺 |
画像3 今昔マップでみた渡良瀬遊水池の変遷 (明治40年頃と現在) |
画像4 渡良瀬遊水池とその周辺地域 2023年11月3日 |
画像5 渡良瀬遊水池 2023年11月3日 |
画像6 国土交通省のHPにある渡良瀬遊水池の説明図 |