※ 「今月の衛星画像」 2011年のテーマは 世界の湖沼 です ※
Vol.13−10
2011年10月号
「ペリー半島周辺の湖沼群 氷食湖とサーモカルスト湖」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。
2011年のテーマは、「世界の湖沼」です。衛星画像を使って、世界の「湖沼」を見てまわりましょう。
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
カナダ北端のボーフォート海、アムンゼン湾(地図1)に沿う海岸部を捉えた夏のLandsat画像が画像1である。中央のペリー半島の東側はダーンリー湾という。この湾を挟んで形状の異なる湖沼群が見える。画像2の北東の部分に見える並行にのびる細長い凹みと高まり、その凹みにつくられた湖沼は、基盤岩が氷床での底で削られた凹みと氷食湖である(画像3)。いっぽう西のペリー半島やその基部に見られる円形を主とする湖沼群は、凍土地域にできたサーモカルスト(解氷)湖である(画像4)。サーモカルスト湖の成因は、氷床が後退した後に地中に取り残されてていた氷が融けたり。永久凍土が融解と凍結を繰り返すうちにつくられた凹地がもととなってできた湖である。サーモは熱を意味しているし、カルストは石灰岩地帯に見られるカルスト地形に似ていることからそのようによばれたものだ。ボーフォート湾に沿うこの地域の低地は、このシーンに限らずサーモカルストによる湖沼群が無数に分布する地域である。環境の変化によって、これらの湖沼群は数を増やすことになるのだろうか。 |
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地図1ボーフォート海、アムンゼン湾周辺の位置 Yahoo Mapによる |
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画像1 ペリー半島周辺の衛星画像 1999年8月10日のLANDSAT RGB:342+Pan |
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画像2 氷食湖とサーモカルスト湖 LANDSAT RGB:342+Pan |
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画像3 氷食湖 LANDSAT RGB:342+Pan |
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画像4 ダーンリー湾最奥部のサーモカルスト湖 |