※ 「今月の衛星画像」 2023年のテーマは 日本の絶景 です ※
Vol.25-10 2023年10月号
「御嶽山・伊那谷・八ヶ岳」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
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2023年5月に取得されたこのセンチネル衛星の1シーン(画像1)には,絶景サイトを幾つも見ることができる.大きな災害があった地域を「絶景」と呼ぶのは不謹慎であるが,まず,御嶽山(標高3063.4m)の画像を見てみよう(画像2).御嶽山といえば,約10年前に起こった2014年9月27日の突然の噴火が記憶に新しい.この災害は過去数十年の間に日本で起こった最大の人的被害を伴った火山災害であった.この時の記録は,NHKの次のサイトに詳しいのでここではこれを参照することで記述は省略する(https://www.nhk.or.jp/d-navi/link/ontake2014/).御嶽山では,この30年前の1984年9月14日に,南東地域を震源として、M=6.8の直下型地震が発生しした.この時,南斜面では大規模な斜面崩壊が各地で発生し,そのうち最大のものが「御嶽崩れ(伝上崩れ)」と呼ばれる大規模崩壊(推定崩壊土砂量3400万m3)である(画像2,3)(https://isabou.net/knowhow/colum-rekishi/images/colum45/45-02-l.png)。この痕跡は40年後の現在でも砂防工事の状況とともに,明瞭に画像で捉えることができる. 画像1の中央を南北にのびるのは,天竜川が南下する伊那谷である.衛星画像でも明確に捉えることができるほど発達した河成段丘がみられる絶景サイトである(画像4).この地域では平坦面を「原」とよび,原が付いた地形が多く分する.伊那谷は,段丘のほかにも活断層がよく発達し,断層露頭もあることから地理の巡検や野外実習先としても適している. 画像5は,八ヶ岳連峰の西麓から諏訪湖に至る一帯が捉えられている.八ヶ岳のほかに白樺湖、蓼科高原、車山など観光資源を多く抱える諏訪地方中部の市である。 |
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画像1 伊那谷を中心とする地域のナチュラルカラー画像 SENTINEL 1 2023年5月10日 | |
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画像2 御嶽山南麓~東麓 LANDSAT8 SENTINEL 1 2023年5月10日 | 図1 御岳崩れの概略図 |
https://isabou.net/knowhow/colum-rekishi/images/colum45/45-02-l.png | |
画像3 現在の御岳崩れ跡地 20235 |
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画像4 伊那谷のフォールスカラー画像 画像中央は駒ケ根市 |
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画像5 八ヶ岳連峰西麓と茅野市周辺 |
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