※ 「今月の衛星画像」 2014年のテーマは 東経20度を南へ です ※

Vol.16
-08    2014年08月号

チャド 気候区の境界

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS
衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSAT
の場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOT
の場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。

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 2014年のテーマは、「東経20度を南へ」です。衛星画像を使って、東経20度に沿った景観を見てまわりましょう。


※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。


 東経20°を北から下る旅も,いよいよ今月からアフリカに入ります.地中海からアフリカに上陸しますがリビアは通過してチャドにいきなり入国です.来月あたりリビアに戻るかもしれませんが,今月はとりあえずチャドです.画像1は,北緯15°,東経20°附近の画像を地図に貼り付けたもので,まさにサヘルとよばれる地域がこの一帯ということになります.背景のカラー地図はケッペンの気候区分です.この3枚のLANDSATシーンは,砂漠気候からステップ気候.そしてサバナ気候へと移り変わる地域の画像です.ただし,この境界は季節や年によって多少は動くでしょう.4枚目があればサバナ気候の土地のようすがもう少しよく判るのでしょうが画像が長くなりすぎるので3枚で切りました.画像2に描いた三つの四角形の拡大が,画像3,4,5の地域にあたります.    
 
地図1 アフリカ北部の地図 
グーグルマップを切り出し
  画像1 チャド中央部,LANDSATの3シーンと気候区
1986年9月と10月のLANDSATデータより作成  
   
 
  画像2 チャド中央部,LANDSATの3シーン
画像3 砂漠気候の地域
画像の北半分には砂丘が連なる.西側には雲.東端には露岩地域.画像はジェラブ砂漠の南端部分にあたるようだ.
画像4 ステップ気候の地域
チャドの中部地域は,年間で見ると3~7月の暑い時期,7~10月の雨季(250~700mmm/y),それ以外の涼しい時期という3つの季節があるという.この画像はちょうど雨季の終わり頃にあたる.河川沿いの低地に緑が生い茂り,水系のパターンがうかびあがっている.

 画像5 サバナ気候の地域
乾燥に強い樹木がまばらに生える草原をサバナといい,気候区の名称の由来になっている.