※ 「今月の衛星画像」 2007年のテーマは 山脈 です ※

Vol.9−12    2007年12月号

ニュージーランド サザンアルプス南島の東西を隔てる自然の壁 

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

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 2007年のテーマは「山脈」です。衛星画像で世界中のさまざまな山脈を見てゆきましょう。


 ニュージーランドは、環太平洋造山帯に属していて山地や丘陵が多い複雑な地形で構成されている。サザンアルプスは、ニュージーランド南島の脊梁山脈で長さおよそ750kmにわたって標高1000m以上の山地がつづいている。3000mをこえる峰は17、山脈内の最高峰で高さ3754mのクック山(アオラキ)はニュージーランドの最高峰である。
 この山脈には、名前が付いているだけでも360の氷河があるといわれ、東側に流れる氷河はなだらかで西側に流れる氷河は末端が雨林に囲まれた標高 300m まで急降下するものがある。西側斜面を中心に、1万年以上前の氷河期から残存する多数の氷河がみられ、深い峡谷や多数の氷河湖がみられる。常緑樹の森の間に幾筋もの氷河をみることのでき、この山脈には多くの観光客が訪れる。
                                          Microsoft(R) Encarta、平凡社世界大百科事典 の記載を引用してまとめました。


地図は、Microsoft(R) Encartaによる。
画像1 サザンアルプスの中央部。この画像を見ると「東側に流れる氷河はなだらかで西側に流れる氷河は末端が雨林に囲まれた標高 300m まで急降下するものがある」という本文の説明がよく理解できよう。2002年12月31日、LANDSAT ,RGB:342 画像2 写真右上にクック山(▲)。南北にのびる大きな氷河湖はプカキ湖。2002年12月31日、LANDSAT ,RGB:432


アオラキ /マウントクック国立公園の景観    写真は2004年2月、 加藤幸治撮影
写真1 アオラキ /マウントクック国立公園は、1996年に近隣の国立公園と共にテ・ワヒポウナムの名称でユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。アオラキ/マウント・クック国立公園は約700km2の広さをもち、総面積の40%が氷河に覆われている。 写真2 氷河湖が多いのもこの地域の特徴の一つ。上の写真では、湖の脇に上流から伸びるモレーンがみえる。写真5は、モレーン接近して撮影したもの。                     
写真3 氷河から伸びる谷底を比較的細粒な堆積物が覆い、幅広い平野をつくっている。この写真は下流(東側)に向かって撮影されたもの。写真の中央にみえるのは、この地域の観光の拠点であるハーミテージホテル。                   写真4 ハーミテージホテルからみたクック山(マウントクック)  
写真5 モレーンを間近に見る。