※ 「今月の衛星画像」 2006年のテーマは 河口 です ※

Vol.8−01   2006年01月号

南米の大河ラプラタ川 

このページはブロードバンドを使ってご覧ください画像はWeb用に画質を落としています
このページは、1024×768以上の画面でごらんください。画面が小さいと写真の配列位置がこわれます。

「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。

バックナンバーを見る


 2006年のテーマは「河口」です。衛星画像で世界中のさまざまな河口を見てゆきましょう。
----------------------------------------------------------------
 ラプラタ川(Rio de la Plata)は「南アメリカ大陸東部にある大河川」である。ただし、この大河川は、実際には長さ約300km、幅約230kmの大きな入り江状の平面形をしている(地図1)。
 ラプラタ川は、ウルグアイ川、パラグアイ川(ウルグアイ川の上流パラグアイ国領内の部分)、パラナ川の巨大な河川や無数の河川が流れ込む巨大な流域の河口部になっているのだ。
1516年、スペインの探検家ソリスがヨーロッパ人としてはじめてこの川に到達した。ラプラタという名前は、イタリアの航海者カボーが命名し、スペイン語で「銀の川」を意味するという。
支流のパラナ川は水運によく利用され,上流1600kmのアスンシオンまで外洋船がさかのぼると教科書には書いてある。しかし、三角州平野の先に続くこの河川の水深はそう深くない(画像1)。もとの画像を拡大してゆくとたくさんの船の航跡が見えるが、どれもそう大きな船ではない。船底の浅い船しか航行できないため、内陸部まで大型船がさかのぼることができないのだそうだ。
 最近はやりのグーグルアースでは、無料版でもブエノスアイレスやモンテビデオという大都市の詳細画像を見ることができる(画像3)。大西洋岸には大きな港湾施設があることがわかるが、活気がある港湾という印象ではない。
 

地図1 ラプラタ川   
画像1 パラナ川、ウルグアイ川の河口部にできた三角州がそのままラプラタ川の源頭部になる
画像2 パラナ川の三角州 LANDSAT ETM+ 2000/12/20
画像3 ラプラタ川河口左岸、モンテビデオ(ウルグアイ)の港湾。グーグルアースの画像(クイックバード衛星の画像からつくられている)