※ 「今月の衛星画像」 2009年のテーマは 街、都市 です ※

Vol.11−06    2009年06月号

大連

このページはブロードバンドを使ってご覧ください画像はWeb用に画質を落としています
このページは、1024×768以上の画面でごらんください。画面が小さいと写真の配列位置がこわれます。

「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

バックナンバーを見る


 2009年のテーマは、「街、都市」です。衛星画像を使って、世界の街や都市を見てまわりましょう。


※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。


渤海湾の上空を飛んでいるとき、眼下に半島が見えてきました。遼東半島です。座席の画面をGPSに切り替えると「Dalian」の文字が。「大連」です。大連は中国の北方にある不凍結港で、中国第2の貿易港です。「北の香港」とよばれるとウィキペディアには書いてあります。半島の先端には軍港として有名な「旅順」があります。今は大連に組み込まれ、「旅順口区」とよぶのだそうです。
 大連も旅順も、近代にはいるまでは無名の寒村にすぎませんでしたが、いずれも天然の湾入を利用した良港として、貿易港としてあるいは軍港として発展しました。大連は、日露戦争後に日本が租借し、満鉄本社をおいて40年間にわたる「満州」経営の拠点とした場所です。現在は、電気、器械、造船などの産業が発展し、中国北部の物流・金融・情報センターとして重要な都市です。いっぽうの旅順は、日清戦争、日ロ戦争の激戦地ですが、現在はIT産業の拠点、学園都市として発展しています。

写真1 たいていの航空会社では、座席の液晶画面でこのような表示が選べるので、知らない国でも大丈夫。  写真2  国際線の窓から見えた「旅順口区」中央の右側に見える港湾が旅順港
        地図1 マイクロソフ ト エンカ ルタの地図から
画像1 2000年6月と2002年6月(東側)のTMトゥルーカラー画像  スケール:20km
画像2 Google Earthでみた大連駅。「満州鉄道」では終点駅だった。満鉄の本社も大連にあった。北側は貨物駅か
画像3 Google Earthでみた旅順港。今も昔も重要な軍港である。ここに見える船舶は大部分が軍艦であろう。
google Earthで見ると、ほぼ北に大きな飛行場があり、軍用機らしき多くの飛行機が見える(この画像の範囲外)。