「今月の衛星画像」 2011年のテーマは 世界の湖沼 です 

Vol.13
03    201103月号

マラカイボ湖はカリブ海?」

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS
衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSAT
の場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOT
の場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

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 2011年のテーマは、「世界の湖沼」です。衛星画像を使って、世界の「湖沼」を見てまわりましょう。


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 先月のニカラグア湖から、カリブ海を越えて東へ1500kmほどゆくとベネズエラのマラカイボ湖がある。1500kmといえば、東京から沖縄本島ほどの距離である。GoogleMapでマラカイボ湖を拡大してゆくと、ある段階で「カリブ海」という注記が「湖」の中に現れる。マラカイボ湖は南米最大の面積を有する「湖」だが、海とつながっているため「湖ではない」というみかたをすれば1月号で扱ったチチカカ湖が南米最大の湖ということになる。マラカイボ湖は面積が1万3010km2、南北の長さは195kmもあるためLANDSATの1シーンには収まりきれない。モザイク画像で全体を表そうと思ったが、同じ季節の画像が無く継ぎ目が目立つ少しみっともない写真地図になってしまった。そこでこの画像はインデックスとして使うことにし、部分部分を拡大してマラカイボ湖をみることにした。
 ところで、教科書に登場するマラカイボ湖は、南米における一大原油産地というあつかいである。1910年代の終わりに発見された油田からは現在でも大量の採掘がおこなわれ、湖岸ではその影響で地盤沈下が問題になっているという。ところでマラカイボ湖は、約1000万年前まで北へ向かって流れていたアマゾン川の河口だったという。アマゾン川はその後、アンデス山脈の地殻変動でコロンビア付近が隆起し北への流路を断たれ、現在のように東へ向かって流れるようになり、河口部は孤立した湖となって現在のマラカイボ湖となったものだそうだ(この記述はWikipediaによる)。    

地図1 ニカラグア湖とマラカイボ湖
ESRIの地図より切り出したもの

画像1 カリブ海とつながる水路
西側の水路は人工的に改変されているようだ。砂州には顕著な縦列砂丘が発達している。
 2010年3月3日 のLANDSAT画像(パンシャープン画像、以下同様)

像2 湖の北部
西のマラカイボ市と東岸をつなぐラファエル・ウルダネタ橋。画像下方の文字列の下に橋が見える。
画像4 南西岸にある国立公園
画像5 東岸の油井とプラント
グーグルマップの画像による