※ 「今月の衛星画像」 2007年のテーマは 山脈 です ※

Vol.9-05    2007年05月号

ピレネー山脈 

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

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 2007年のテーマは「山脈」です。衛星画像で世界中のさまざまな山脈を見てゆきましょう。


ピレネー山脈はフランスとスペインの国境に位置し、イベリア半島の付け根を約440kmにわたって東西に横断する山脈である。この山脈は、西部が標高9001200m、中央部が3000mクラスの高山、東部はこれよりわずかに低い2000mクラスの峰々が連なる。最高峰は、中央部にあるスペインのアネト山(3404m)で、山脈の2/3はスペイン領にある。稜線上には圏谷が並び,そこからU 字谷が深い谷を刻みこんでいる。万年雪の限界は標高1800m付近にあり、中部の高山では小規模な氷河がみられる。山脈のフランス側は、スペイン側より傾斜がかなり急で、急流や滝が多い。ピレネー山脈はアルプス造山運動とよばれる地殻変動ででき、古生代や中生代の海で形成された砂岩や石灰岩が激しく褶曲してでき、そこに貫入したカコウ岩や結晶質岩が山頂をつくっている。また、中央部のフランス側の山麓には、北に向かってランヌムザンの大扇状地が形成されている。この扇状地は現在はなだらかな丘陵をなし、トウモロコシ畑が広がっているが、この扇状地の存在から山脈はこのあたりでいちばん隆起したことがわかる。
 この山脈は、気候や植生の境界にもなっている。降水量はフランス側では多く、スペイン側ではきわめて少ない。西部のビスケー湾側では低斜面が森林におおわれるが、東部の地中海よりの山々では植生がまばらである。(本文の記述は、平凡社世界大百科事典、MS Encarta、世界の山々(古今書院)を参考にしました)


画像1の範囲
画像1 2001年8月11日、LANDSAT ETM+RGB:382
画像2 ピレネー山脈中央部 ,2001年8月11日、LANDSAT ETM+
画像3 ランヌムザンの大扇状地を北側からみる (グーグルアースの画像)