※ 「今月の衛星画像」 2007年のテーマは 山脈 です ※

Vol.9-09    2007年09月号

アンティ・レバノン山脈 

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学のアーカイブデータを使用することもあります。

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 2007年のテーマは「山脈」です。衛星画像で世界中のさまざまな山脈を見てゆきましょう。



 この夏、ヨルダン北端からゴラン高原を見ていたら、夏の薄ぼんやりした景色の向こうに、うっすらアンティ・レバノン山脈が見えた。写真1は、春先の澄んだ雨上がりの時に撮影したものだ。
 この山脈の東方の道を2007年の夏に南北に往復したけれど、残念ながらアンティ・レバノン山脈を見ることはできなかった。この山脈の前山をかすめるように道路が走っており、ここから見る組織地形はため息が出るほど見事であるが、これはまた別の機会に紹介する。
 アンティ・レバノン山脈は、地中海から 北東に向かう高まりの付け根の部分にあたる。標高二千数百メートルの山々が連なり、レバノンとシリアの国境線に位置する。地中海から吹き寄せる風は、この山脈に雪や雨を降らせ、乾いた空気をシリア側へ送り込む。地中海からシリアへ抜ける通り道に当たる狭さく部の周辺では、平地でも相当な風が吹くようで、西から東の風で曲がってしまった見事な偏形樹を目にする。

写真1 ウム・カイスからみたゴラン高原とアンティ・レバノン山脈
手前はヤルムーク川の谷  2005年2月
画像1 GTOPO30 の DEM画像 等高線は200m間隔

画像2 MODIS でみた地中海からユーフラテス河中流域 
レバノン山脈、アンティレバノン山脈は雪をかぶっている。 NASA の画像より一部改変