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VOL.4-06  2002年06月

韓国・済州島の街と自然
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 韓国の南西端、東シナ海に浮かぶ済州(チェジュ)島は、房総半島くらいの大きさの火山島である。韓国でも独特の歴史をもつこの島は、今日では多くの観光客が訪れるリゾート地となっている。写真1は、島の北側にある済州の町並みの様子。写真2は、島の南東部にある城邑民俗村にある古い集落の景観。この村は、何度か倭寇の侵略に悩まされたとのことだった。

<写真1>                   <写真2>

写真3は、最高峰の漢拏(ハンナ)山の中腹からみた南部の単成火山群の景観。伊豆半島東部の大室山付近と似た雰囲気がある。自然植生は日本と類似しており、南斜面では標高700m付近まで常緑広葉樹林が、それより上では夏緑広葉樹林と常緑針葉樹林がみられる。写真4は、低標高地の谷壁斜面に残存した常緑広葉のスダジイ林。

<写真3>                  <写真4>

 国立公園の漢拏山では夏緑広葉樹林帯以上の自然林がよく保全されている。写真5は、夏緑広葉樹林帯下部の主体をなすコナラ林の様子。アカシデやイヌシデを伴うこの林は、日本で中間温帯と呼ばれている森林帯と対比される。夏緑広葉樹林帯の上部では、日本のミズナラとよく似たモンゴリナラ(写真6)が多く生育する。

<写真5>                      <写真6>


(写真1〜6:いずれも2000年8月,磯谷達宏 撮影)

「今月の衛星画像」バックナンバーにも「済州島」があります。


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