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VOL.16-08  2014年08月

  インド・サンガネール


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 ラージャスターン州の州都ジャイプル(地図はグーグルマップより引用)の南⒗kmにあるサンガネールは、ジャイナ教の古い寺院、手すき紙とともに木版染めで知られている。サンガネールの木版染め(Block Printing)は、およそ500年の歴史があるといわれている。17世紀にはキャラコという名称でイギリスをはじめヨロッパ各地に輸出されるようになり、イギリス東インド会社の主要な輸出品になったこともある。 
 現在の事業所数は315か所、職人数は1800~3000人、木版染めを家業としている家族は1200家族、その他原材料の仕入れ、流通関連の従業者が3000人といわれている。2010年には、インドの伝統的工芸品や農産物の登録・保護に関する法律(注)に基づいて「サンガネールの木版染め」として原産地呼称が認められた。

注:この法律(Geographical Indication of Goods-Registration and Protection-Act ,1999)は、2004年に施行された。2013年現在、インド全体で165地区、ラージャスターン州では、コタ・ドリア(工芸品)、ジャイプル(青色陶器)など6地区が登録されている。
 

参考資料:Arch Academy of Design: Block Printing of Sanganer, 2011-12.

   

 
写真1 木版で布地に模様をプリントする
    工芸品・繊維製品の販売・輸出をしている企業の実演工房にて。
写真2 木版染め工房の設備・備品
写真3  染色した布の水洗い作業
    サンガネールでたまたま見かけた水洗い作業の現場。
 写真4 水洗いした布を乾燥する
 
写真5 洗いした布を乾燥する 写真6 写真5に隣接した段ボール乾燥場

後方は古紙再利用の段ボール工場。この工場の経営者は、かつては農業をしていたが、それをやめてこの仕事を始めたとの
(写真1~6,2012年12月10日、名誉教授長島弘道 撮影)
                                          

                                              

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