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VOL27-03
2025年03月
「秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線沿いのランドスケープ」
磯谷 達宏
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秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線は、秋田県中部の角館駅(仙北市)と北部の鷹巣駅(北秋田市)とを結ぶ路線である。2012年9月に行われた国士舘大学地理学会の夏季巡検では、角館駅から乗車して、途中の阿仁合駅で下車・見学し、再び阿仁合駅から鷹巣駅に至るルートにて、地理的事象の見学を行った。今回は、当時に撮影された沿線の様子を紹介する。 |
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写真1: 乗車した角館駅の様子 | 写真2: 車窓から見られた「田んぼアート」の一つ | |||
2012年9月7日~9日の3日間にわたって行われた国士舘大学地理学会巡検の中日に、秋田内陸線に乗車して、沿線の様子を見学した。まずは夏祭りを見ることができた角館駅から乗車し(写真1)、途中の阿仁合駅に向かった。車窓からは所どころにて、さまざまな「田んぼアート」を見ることができた(写真2)。 |
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写真3: 方々で見られたスギ植林 | 写真4: 列車交換が行われた上桧木内駅 | |||
秋田内陸線は、山あいの峡谷を通るルートも多いが、幅の広い谷に沿ったルートも多い。写真3は、沿線での典型的なランドスケープの一つで、幅の広い谷に広がる水田の背後に、スギの植林地などが見られる様子である。写真4は、列車交換が可能な上桧木内駅とその周辺の様子である。駅の背景の山では、やはり、鋭角な三角樹形のスギの植林地が目立つ。 |
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写真5: 山小屋風の阿仁合駅の駅舎 | ||||
今日では「マタギの里」としても知られる阿仁合の駅舎は、山小屋風である(写真5)。付近に広がっていたかつての阿仁鉱山は、中世から金・銀などの採掘で開かれた由緒ある鉱山で、近世の最盛期には日本一の銅山であった(写真6)。 | ||||
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写真7: 角館行の急行列車(阿仁合駅) | 写真8: 阿仁合駅での列車交換 | |||
阿仁合駅から再び内陸線で、鷹巣駅へと向かった。写真7は、角館行の急行列車である。阿仁合駅で列車交換が行われ(写真8)、巡検の一行は鷹巣行の普通列車に乗車した。 | ||||
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写真9: 「田んぼアート」の一つ | 写真: 10 終点の鷹巣駅に到着 | |||
阿仁合駅から鷹巣駅に向かう沿線でも、いくつかの田んぼアートを見ることができた(写真9)。写真10は、終点の鷹巣駅。ここからは、JR奥羽本線への乗り換えが可能である。 |
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<写真1~10:2012年9月8日,磯谷達宏 撮影> | ||||