※ 「今月の衛星画像」 2020年のテーマは カラーコンポジットの世界 です ※
Vol.22−03 2020年03月号
「カラーコンポジット画像の比較でみるサンフランシスコ湾の塩性湿地」
このページの画像はWeb用に画質を落としています。
このページは、1024×768以上の画面でごらんください。画面が小さいと写真の配列位置がこわれます。
「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2020年のテーマは カラーコンポジットの世界 です
※写真や画像の引用に関する問い合わせは、こちらのリンク先ページをご覧下さい。
| 塩性湿地というのは、本来は海岸にある湿地や沼地で潮汐の影響で塩水や汽水の環境におかれたり、干上がって陸地となることもある場所です。湾奥にあることが多く、波浪の影響を受けにくいため、塩生植物が班もすることが多いようです。日本にも塩性湿地はあり、ラスサール条約湿地になっているものもあります。環境省の次のページを参考にしてください。https://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/2-3.html サンフランシスコ湾の周辺にはいくつもの飛行場がありますから、ここを訪れれば離発着時にサンフランシスコ湾の最奥部を俯瞰する機会はかなり頻繁にあると思います。このときに見られる、とてもカラフルな湿地も塩性湿地といって良いでしょう。ただしこの場所は、かつて塩田として使われていた場所で、旧塩水蒸発池（塩田）といった方が正確です。今月の衛星画像でも、かつてこの湿地を扱ったことがあります。さて、飛行機から眺めるとペンキを流し込んだような光景を見ることができますが、原因は、バクテリアや藻。塩分濃度の違いでバクテリアや藻類がカラフルな色を撮るようになるからだといわれています。塩分濃度が濃いほど、緑色から赤色へ変化するといいます。 1月号で述べたように、LANDSAT 8の光学センサーは11バンドあり、これからRBGの三色でカラーコンポジットを作る組み合わせは165通りとなります。波長帯の近いバンドは，バンド間の相関が高いのでこれらを組み合わせるよりはバンド間の相関の低いものを組み合わせた方がより多種多彩な画像を 合成できます。本来は、乾燥地で植生の少ない地域で地表に露出した多様な地質を表現するも気宇的で使うことが多いのですが、浅海や湿地では長い波長のバンドも水による吸収の影響が少ないので、ここで示すような応用が効きます。色の違いがどのような影響で生じているのか考えてみましょう。 |
||
| 画像はいずれも、2017/10/26 LANDSAT 8 | ||
  |
||
| ●は画像の位置を示す | RGB:745画像 | |
