白保サンゴ礁の経時変化の様子。赤で囲んだ部分で特に増えている緑のものは海藻。 |
GIS、リモートセンシングにより加速する調査
再び私の研究テーマ“サンゴ礁環境の保全”に当てはめると、従来、陸域調査は、空中写真と地図を見比べながら行うのが主流でした。しかし現在ではモバイル型のノートPCの画面に空中写真やデジタル地図を映し出し、そこにGPSのデータをリンクさせればデータ収集も容易です。また海域調査では従来、海上から陸上の大きな建物や山のピークを測量し、海上での位置を確定する必要がありましたが、GPSで測った位置データをデジタル地図にのせて素早く、正確に位置がわかるようになりました。
また人工衛星を利用したリモートセンシングの大きなメリットは、ある地表を周期的に定点観測できるという点です。私が取り組んでいる研究テーマは“サンゴ礁環境の保全”。地域は石垣島の白保です。実際の調査では、数年ごとに撮影される空中写真と毎年行うサンゴ海域でのフィールドワークにより、サンゴ礁環境を見極めていきます。さらにリモートセンシングを利用すれば宇宙からの定期的な観察が可能となるのです。
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