:::秋山ゼミについて:::
 

 秋山ゼミ(中世)では、まずは『吾妻鏡』を自分の力で読めるように輪読をします。返り点に沿って読み、現代語訳をしていきます。『吾妻鏡』関連の索引や書籍を駆使して、細かいところまで読み込む技術と姿勢を学びます。読めなくても、雰囲気をつかむだけで、何となく意味が分かるようになってきます。『吾妻鏡』の輪読は、中世の史料を読むためには必須のものです。面倒でも、索引や辞典類を参考に、自分なりの読む方を考えて下さい。間違えても叱りつけたりしませんので、間違いを恐れずに、自分の言葉で訳してみて下さい。
 それが終わったら、『日本中世史入門』を輪読し、研究史整理の方法を学びます。研究史が分かってくると、だんだんと卒業論文のテーマも固まっていきます。何が明らかにされ、何が明らかにされていないのかを、この輪読では理解していきます。いろんな論文を読むことは、社会に出ても役立つ技術です。ぜひ積極的に参加して下さい。 

 人数にもよりますが、ここまでで1年間かかります。

 四年生になると、史料の読みや研究史の問題点を踏まえて、研究発表をしてもらいます。テーマは自由です。自分の書きたい卒業論文について、関連する史料や参考文献を読み込み、テーマに沿って発表してもらいます。ここでも、叱りつけたりしませんから、思い切って自説を展開して下さい。四年生は、この研究発表をずっと続けていきます。全体の人数によっては2回、3回と発表の順番が回ってきますので、少しずつ自説を深化させることができます。そうすれば、卒業論文はその延長線上にあることになります。ここで、問題意識をしっかりもって、研究発表して下さい。そうすれば卒論の完成はすぐそこです。

一緒に中世という混沌の時代を学びましょう。
 

 

 




                                        秋山哲雄