:::ゼミの授業の進め方とねらい:::
 


<前期>
ゼミの統一テーマ「江戸時代の日本人はどのように働き、どのように遊んだか」に関する先行する参考文献(論文・研究書)の探し方、読み方を学ぶ。これまでの諸研究の歩みを知り、その上で「統一テーマ」に関するそれぞれの疑問・関心を整理する。そして、一人一人が独自の新たな研究課題を発見し、各々の課題に関する資料の収集をする。

<後期>
卒業論文に向け、各々が興味を持ったテーマを研究し、ゼミの中で発表していく形をとる。

3年ゼミシラバス
4年ゼミシラバス

 

:::平成16年度 阿部ゼミ3年生の研究テーマ:::

 
間引き 生まれたばかりの嬰児を殺すという行為は、現代で考えると悪と考える人が多いと思います。では、江戸時代の間引きは悪と認識されていたのでしょうか。様々な疑問を投げかけながら卒業論文に向けて研究を進めていきたいと思います。(小堀好子)
祭礼から見た地域社会の
教育について
地域社会で行われる祭礼にはどんな意味があったのでしょうか。祭礼に子供を参加させた理由の一つに、一人前の村員に育てる為ということがあります。祭礼には教育的意味があったようです。私は祭礼の中の教育について研究していこうと考えています。(石井絵津子)
江戸の絵本について 現代における絵本は子育て以外にも多大な役割を担っているように思えます。では江戸の絵本はどうだったのでしょうか?江戸の絵本はどのようなもので、どんな働きを持っていたのかを明らかにした上で、子供(或いは大人)に与えた影響を探っていきたいと思います。(倉沙織)
飢饉の中の女性観 現在、近世の飢饉の悲惨さを伝える数多くの記録史料(人食い、子殺し)などが残っているのですが、そのほとんどが女性の仕業として描かれています。私はなぜ女性が使われるのか、ジェンダーの視点を絡めて、文献などから明らかにしようと考えています。(増子千尋)
歴史の中の肉食について 現在では一般的となっている肉食ですが、そうでない時代もありました。その理由には、社会的や政治的な背景、宗教上の理由が考えられています。歴史の上で肉食はどういった意味を持っていたかを、私の研究対象は江戸時代ですが、必要によっては時代を広げて見ていきたいと思います。(清水亜希子)
享保の改革についての研究 (佐々木孝)

江戸時代の化粧が持つ
表示機能について

現在、化粧は女性のたしなみとして行われるのが一般的ですが、江戸時代もそうだったのでしょうか。お歯黒や眉化粧など江戸以前の独特な化粧には、身だしなみの役割だけでなく、身分などを示す表示機能があったのではないかと私は思います。当時の時代背景などとの関連を考えながら、江戸時代の化粧が持っていた表示機能について考えていきたいと思っています。(阿部宏美)