AcademicStaff 専任教員一覧

野口泰生 のぐち やすお 教授(Ph.D.)
自然地理学、気候学、植物地理学

気候学全般に興味がありますが、現在は 蓄積された大量の気象データを処理して、これまで指摘されてきた気候学的「事実」を再確認することに関心があります。現在、気温の永年変化に与える局地的 な都市の影響や大規模な気流・海流の影響について調査しています。また趣味の域ですが、谷の斜面のような小地域における植生分布にも興味を持つテーマで す。授業では自然地理学の概論、環境問題、気候学の諸問題を講義し、北アメリカの地誌も担当しています。

長谷川均 はせがわ ひとし 教授(博士(理学))
サンゴ礁地域の地理学、地形学、リモートセンシング、GIS


夏は学生と南の海で合宿を続けて20年、この時だけは20代の気分に戻ります。「若者や新参者は、開拓しつくされた領域でわずかに残った落ち穂を拾うより、まったく新しい分野でルールを見つ けたり作ったりしながら、大きな収穫を求めるほうがずっとおもしろい」とは、ある生理学者のことば。新しもの好きの私としとては、定年まで「新参者」でが んばるつもりです。「地表環境の生い立ち」、「環境リモートセンシング」などが担当科目で、研究分野はサンゴ礁地形やサンゴ礁の環境保全です。

岡島 建 おかじま けん 教授(博士(地理学))・教室主任
人文地理学、交通、歴史地理学

近代日本の都市などで、地域の発達過程 の中に見られる水上輸送の役割について研究しています。授業では、「歴史地理学」を担当し、身近な世田谷地域の歴史地理や日本の歴史地理学概論を講義して います。専門科目の「地理学演習」、「歴史景観と環境」や「卒業論文」の指導のほか、地理学関係の教養教育科目や留学生を対象とする「日本事情」も担当し ています。

内田順文  うちだ よりふみ 教授(文学博士)
イメージ・景観地理学、都市地理学

地理的イメージや人文主義地理学を専門 分野としています。地理的イメージに関して、主として認知地理学と人文主義地理学の両面から研究しており、また地理的イメージと深い関わりを持つ風景、文 化、観光などにも関心があります。「都市空間と社会」と「計量地理学」では、論理実証主義の立場から空間的現象について講義し、「日本の景観と文化」と 「ヨーロッパの環境と人間生活」では、地誌を芸術的記述として捉え、主として人文主義的な視点から地域を理解する方法について講義しています。

磯谷達宏  いそがい たつひろ 教授(博士(農学))
植生地理学、生態環境論
 
植生の地域的な構造とその成因につい て、大小さまざまな空間スケールから動的な視点も含めて研究しています。これまでは日本の照葉樹林帯をおもな対象としてきました。専攻での授業は「地域の 生態環境」や「日本の植生環境」などを担当し、植生の研究法、地域構造、動態、成因などについて講義するほか、できる限り野外実習の機会を設けています。 また、環境問題に対する関心の高まりが著しい今日、動物を含めた自然保護や緑地計画についても論じていきます。

加藤幸治 かとう こうじ 准教授(博士(地理学))
経済地理学、地域経済、サービス産業論

日本におけるサービス業の地域的展開とそれにともなう地域間関係の再編について研究しています。とりわけ地方における事業所サービス業の展開と地域経済 との関係に関心があります.専門科目の「地理学演習」、「卒業論文」の指導、「地域調査法」、「サービスの地理学」などを担当しています。

宮地忠幸 みやち ただゆき 講師(博士(理学))
経済地理学、農業地理学、農村地理学

私が専門とする分野は,経済地理学のなかでも農業地理学や農村地理学に類され る分野です.私たちの生活を根幹で支えている「食」を供給してくれるのは,基本的に「農業」を担う生産者の方々です.ご存知のとおり,現在の日本の農業は 厳しい現状に直面しています.しかし,私たちのこれからの生活を考えると,日本の農業を中心に世界の農業のあり方や農産物貿易のよりよい方向性を見出して いく必要性が高まっているといえます.最近,食の安全性を揺るがす様々な問題が表面化しています.また一方では,世界の穀物市場において小麦等の穀物価格 が上昇する傾向にあります.「食料が武器になる」としばしば言われることですが,私たちの食生活の6割から7割を諸外国の農産物に依存している現在の日本 社会のあり方そのものを見つめ直す時期にきているように思います.さらに,主たる農業生産の舞台となってきた農村(山村を含めて)経済・社会の存立を考え る上でも,製造業や建設業,サービス業などの諸産業とともに農業をはじめとする第一次産業の方向性を模索していく意義が高まっています.